
著者:
ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会代表 笹川新也 ドクター紹介はこちら
「ヒアルロン酸を入れて数年経ったのに、ふくらみが残る」
「触ると固いしこりが触れて、不自然に盛り上がる」。
最近では美容医療が浸透して、ヒアルロン酸をされる方も増えておりますが、中にはしこりが消えず、違和感があるなどといったお声があるのも事実です。
ブログを見ている方でそのような体験をされた方はいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、ヒアルロン酸注入後に製剤が“不自然に残っている”と感じるときには製剤・注入する層・体質・など様々な理由が関係しています。
理由を分析し、適切な方法で対応することが解決の近道です。
ヒアルロン酸が不自然に残っている原因について。
ヒアルロン酸が不自然な感じで気になる場合はさまざまな理由があります。
それをいくつかご紹介させていただくと、いかに分類できます。
・ボリュームが長く残る(想定より持続してしまう)
・形の違和感・段差・しこりが続く
・青白く透ける(チンダル現象)が改善しない
・移動(マイグレーション)した疑い
・溶解(ヒアルロニダーゼ)しても戻る/十分に効かない と感じる
ヒアルロン酸が「消えない」と理由とは
それでは、ヒアルロン酸が消えない、不自然になる理由は何でしょうか?
1) 製剤の性質と入れ方の問題
・品質の悪い製剤だと、しこりのように皮下組織に残存して、違和感を感じることがあります。
・硬めで長持ちな製剤を使うと、その分残って感じることがあります。
・骨に近い深い場所に入れると代謝がゆっくりで長く触れます。
・1か所に大量に注入した場合、吸収されにくくなります。見た目は自然でも触ると分かることがあります。
2) 浅い場所に入って見えている(チンダル現象)
皮ふの浅いところに入ると、青白く透けて見えたり、段差が光で強調されて気になります。
特に目の下に見られやすいです。
3) 動いて少しずれる(マイグレーション)
口元はよく動くため、表情を動かすたびに少しずつ位置がずれて、別の所がふくらんで見えることがあります。
表情筋の癖が強い方はヒアルロン酸が流れやすい傾向があります。
4) 注入しすぎ
同一部位への施術を繰り返しやりすぎて、製剤が積みあがっていくにつれて、しこりのように感じることがあります。
ヒアルロン酸は同一部位に注入すればするほど、溶けにくくなっていきます。
5) 遅れて出るしこり・腫れ(遅発性結節)
施術から数週〜数か月後に注入部位がパンパンに腫れあがって、硬いしこり(遅発性結節)が極稀に出ることがあります。
このような場合はヒアルロン酸のアレルギーの可能性があるので放置せず、クリニックに相談しましょう。
6) そもそも別の注入剤が混ざっている可能性
以前、溶けない製剤(アクアミド、エランセなど)を入れていると、製剤が溶き切らず、しこりのように感じることがあります。
そのような製剤を注入した場合であったり、海外の美容クリニックでの施術歴がある方は、何の製剤を入れていたか、把握しておく必要があります。
7) ふっくらは“自分のコラーゲン”の場合も
最近人気のリズネ、ジャルプロ、プロファイロのような肌育注射で自分のコラーゲン、エラスチンが増えて良い状態が続いているという可能性もあります。
まず何をすべき?―確認ステップ―
ではいったいどの用意して対応すればよいのでしょうか?
Step 1:経緯の整理
・いつ・どこに・何本・どの製剤を注入したか、施術前後のお写真もあれば用意するとよいでしょう。
・“気になる部位”の触感(柔/硬)、変動(朝にむくむ、晩の方が目立つ等)、痛み、熱感、赤み、熱感、かゆみの有無をメモしておく。
Step 2:視診・触診
・しこり=ヒアルロン酸なのか、異物なのか、線維化や脂肪なのかを見分けてから手を打つことが重要になります。
NG:強い自己マッサージ、ネットの情報を鵜吞みにした対処方法は状態悪化や瘢痕の原因になります。
当院での対応について
ヒアルロン酸が自然に残る分には問題ありませんが、変に長く残ってしまうと、見た目の違和感が目立ち、日常生活に影響を及ぼすことがあります。
・しこりのような触れ(遅発性結節)
・過度なボリューム/左右差
・笑った時など表情時の不自然さ
・慢性的な炎症や形のゆがみ・拘縮
・痛みや熱感、赤み
これらを見極め、避けるには、早めに診察を行い、適切な診断と対応が肝心です。以下に有効な選択肢をまとめます。
当院での修正治療
当院で不自然なヒアルロン酸を溶かした後に行う修正治療方法をご紹介いたします。
◆グロースファクター注射(ほうれい線のみ)
ほうれい線はグロースファクター治療がお勧めです。
グロースファクター治療は、肌の真皮層に成長因子を注入して、コラーゲンやエラスチンの再生を促す治療法です。
ヒアルロン酸のように埋めるのではなく、肌そのものを内側からふっくら改善します。
効果はゆっくり現れますが、長期間(数年~10年)持続しやすいのが特徴です。
ナチュラルな変化を求める方におすすめの“根本改善型”の注入治療です。
◆ヒアルロン酸
ヒアルロン酸注入は、ほうれい線やマリオネットライン、ゴルゴラインなどの溝にジェル状のヒアルロン酸を注入し、内側からふっくらと持ち上げる治療です。
施術直後から効果を実感できる即効性の高さが特徴です。
自然な仕上がりに調整でき、ダウンタイムもほとんどありません。
効果は当院の製剤だと、1〜2年程度持続し、必要に応じて繰り返し治療が可能です。
◆スネコス
◆リズネ
リズネ注射は、ポリヌクレオチドと呼ばれる成分を真皮に細かく注入し、真皮線維芽細胞の働きをサポートしてコラーゲン・エラスチンを促すことで、肌のハリやちりめんジワ、キメを内側から整える“スキンブースター”治療です。
数週間で皮膚のハリ感の向上を実感しやすいのが特長です。
仕上がりはとても自然で、ダウンタイムは腫れ・赤み・内出血が出ても多くは1週間以内です。
効果の目安は12か月(個人差あり)。通常は2〜4週おきに3〜5回のコース後、数か月ごとにメンテナンスを行います。
当院では目の下の小ジワ、ちりめん、口元・頬の質感、首の横ジワなど、“肌の土台づくり”を目的に用いることが多いです。
◆プルリアルデンシティ
プルリアル デンシファイは、ポリヌクレオチド+非架橋ヒアルロン酸+マンニトールを配合した最新の“肌育”注射で、皮膚の内側の環境(ECM環境)を整えてうるおい・ハリ・ちりめんジワ・色ムラの改善を目指します。
施術直後はぼこぼこしますが、数週間で皮膚のハリ・弾力の向上を実感しやすいです。
ヒアルロン酸のようにボリュームを盛る治療ではないため、組織が膨らみすぎて違和感がある見た目にはなりにくく、仕上がりが自然です。
施術はは2〜4週おきに3〜5回繰り返した後、数か月ごとのメンテナンスがおすすめです。
目の下や、口まわり、頬、首など薄い皮膚の質感改善に向いています(効果には個人差あり)。
◆ハイフ
HIFU(ハイフ)はリフトアップ機器です。:超音波のレーザーで真皮〜SMASと呼ばれる筋膜層に至るまでアプローチ可能で、組織を熱凝固させ、皮膚の再生を促し、たるみを引き締めます。美肌効果(皮膚のツヤ・弾力アップ)も期待できます。
適応部位:額・こめかみ・頬・フェイスライン・口角横・顎下・首
効果の出方:効果は徐々に見られ、3か月後が効果のピーク。持続時間の目安は6か月(個人差あり)。メンテナンスは6か月おきが一般的。
ダウンタイム:ほとんどなし(軽い赤みや火照り感程度)。施術施設によってはやけどや神経損傷など。
◆デンシティ
DENSITY(デンシティー)はRF(高周波)によるリフトアップマシーンです。:一般的なリフトアップRF機器と異なり、モノポーラ+バイポーラRFを組み合わせる最新の機器で、皮膚を冷却しながら痛みを抑えつつ、真皮〜皮下の組織を引き締めます。
効果の仕組み:熱刺激でコラーゲン・エラスチン生成を促し、たるみ・小ジワの改善と肌のハリ感向上を狙います。
適応部位:額・こめかみ・頬・フェイスライン・口角横・顎下・首
持続期間:持続時間の目安は6か月(個人差あり)。メンテナンスは6か月おきが一般的。
ダウンタイム:ほとんどなし
まとめ
注入したヒアルロン酸が「消えない」「しこりのように触れる」「不自然」と感じ、気になるのであれば、まずは経験豊富な医師の在籍している医院で現在の状態を正しく診てもらうことが重要です。
ネット情報を頼りに強く揉む・マッサージをするなどの誤った対策は、症状の悪化や、長期化させる原因になりかねません。
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニックでは、一人ひとりの状態をしっかりと見極め、「不自然なふくらみ」「しこり」などのお悩みが解消されるだけでなく、今より一層きれいになるよう、オーダーメイド方式でご提案しています。
皆様のお悩みに寄り添うことができるのを心よりお待ちしております。