同年代の人にはないのに、なぜ私だけ目立つの?
20代でほうれい線が気になる方へ
鏡や写真を見るたびにほうれい線が気になり、「まだ20代なのに、このまま深くなるのでは」と不安になる方もいらっしゃると思います。当院では、20代でほうれい線が気になるという方も診察しています。中には、10代の頃から目立っていたとおっしゃる方や、年齢の割にほうれい線が目立ちやすい方もいらっしゃいます。
では、なぜ20代でほうれい線が目立つのでしょうか。20代では、強いたるみよりも、生まれつきの骨格、鼻横のくぼみ、頬のお肉、表情の癖によって影ができていることが多くあります。一方で、乾燥により小ジワが目立ちやすくなったり、紫外線の影響で皮膚のハリが低下したりして、ほうれい線部位のシワが目立ち始めている方もいます。この記事では、その原因とセルフケア、治療の選び方を解説します。
20代のほうれい線は「影」と「シワ」を分けて考えます
20代のほうれい線は、すべてが皮膚に刻まれたシワというわけではありません。鼻横のくぼみや頬のお肉によってできる影が、一本の深いシワのように見えていることがあります。
影が中心のほうれい線
鼻横から上半分が深く見えやすい
鼻翼基部から鼻横がくぼみ、頬のお肉との高低差で影ができます。口元から口角横にかけては、くっきりしたシワがないこともあります。
皮膚のシワがあるほうれい線
笑ったあとも折れ目が残りやすい
無表情でもシワが見える、ほうれい線に沿ってファンデーションがたまる、といった状態です。乾燥すると、さらに目立ちやすくなります。
頬のお肉による影が中心の方は、仰向けで見ても多少浅くなる程度で、ほとんど変わらないことがあります。反対に、頬のたるみが強い方では、仰向けになると浅く見えやすくなります。ただし、これだけで原因を断定することはできません。
20代でほうれい線が目立つ5つの原因
若い方では、加齢による強いたるみよりも、生まれつきの骨格、頬のお肉、表情の癖、肌質などが重なっていることがあります。ここでは、診察で確認している内容に沿って説明します。
原因 1
頬のお肉の厚み
頬の脂肪量や筋肉量が多く、ふっくらしている方では、頬のお肉が外側からかぶさることで、ほうれい線上に影ができやすくなります。特に鼻横からほうれい線上部に影響が出やすく、10代から目立っていたという方もいます。
この場合、ほうれい線の下半分には、皮膚に刻まれたシワがないことも少なくありません。
原因 2
骨格と鼻横のくぼみ
若い頃から目立つ場合は、遺伝的な骨格が関係していることがあります。鼻の付け根の横が低い、頬骨との位置関係で高低差が大きい、口元が前に出て見えるといった骨格では、鼻横からほうれい線上部が深く見えやすくなります。
生まれつきの骨格や鼻横のくぼみは、マッサージやスキンケアで変えることはできません。
原因 3
表情の癖
笑ったときにほうれい線が深くなるのは自然な動きです。ただし、口元に力が入りやすく、ほうれい線部位が何度も深く折れ込むと、肌の状態によっては笑ったあともシワが残りやすくなります。
接客などで笑顔を作る時間が長い方や、筋力トレーニング中に顔へ力が入りやすい方では、無意識に口元にも力が入っていることがあります。診察では、無表情と笑顔だけでなく、会話中に口元へどのように力が入っているかも確認します。
原因 4
皮膚のハリ・弾力の低下
皮膚の真皮には、ハリや弾力を支えるコラーゲンやエラスチンがあります。加齢に加え、紫外線や喫煙などの影響でコラーゲンやエラスチンが減少・変性すると、皮膚のハリや弾力が低下し、笑ったときにできたシワが戻りにくくなることがあります。
また、偏った食生活、睡眠不足、強いストレスも、肌の水分量やバリア機能など、肌のコンディションに影響します。これらが直接ほうれい線を作るわけではありませんが、乾燥や肌状態の乱れが重なると、シワが目立ちやすくなることがあります。
20代でも、無表情でシワが残るようになった場合は、頬や骨格による影だけでなく、皮膚そのものの変化も確認します。
原因 5
皮膚が薄い・乾燥しやすいなどの肌質
お肌が白く、透明感のある方の中には、もともと皮膚が薄いタイプの方もいらっしゃいます。皮膚が薄く乾燥しやすい方では細かなシワが目立ちやすく、シミや赤みなどの色むらがあると、さらに気になることがあります。色白ではなくても、皮膚が薄い方はほうれい線が目立ちやすいことがあります。
また、乾燥肌やアトピー性皮膚炎のある方では、角質層の水分量が少なく、皮膚のバリア機能が低下しやすいことが分かっています。敏感肌の方も、乾燥や刺激による赤み・ヒリつきが続くと、若いうちからほうれい線部位の細かなシワが目立つことがあります。
「笑ったあとにシワが戻りにくい」「ほうれい線に沿ってファンデーションがたまる」という方は、まず乾燥の程度と、無表情でもシワが残っているかを確認します。
セルフケアでできること・できないこと
セルフケアは、乾燥による小ジワを目立ちにくくし、紫外線などによる肌への負担を減らすために役立ちます。一方で、骨格による鼻横のくぼみや、頬のお肉がほうれい線の上にかぶさってできる影、皮膚に刻まれた深いシワをセルフケアだけで改善することはできません。
セルフケアでできること
セルフケアでは変えにくいこと
保湿
乾燥肌の方では、若いうちから細かなシワやほうれい線部位のシワが目立つことがあります。洗顔後は化粧水だけで終わらせず、乳液や美容液、クリームなどで水分が逃げにくい状態を作ります。洗顔後につっぱりを感じる方は、刺激の少ない保湿を丁寧に続けてください。
紫外線対策
20代は、屋外での仕事や海、バーベキュー、スポーツなど、紫外線を浴びる機会が多い方もいます。UVAは真皮まで届きやすく、長期的には皮膚のハリや弾力の低下に関係するため、20代からの紫外線対策が大切です。日焼け止めに加え、帽子・日傘・衣類なども組み合わせ、汗をかいたときや長時間屋外にいるときは塗り直します。
美顔器・マッサージ
私の考えでは、美顔器やマッサージをすること自体が悪いわけではありません。使用後にむくみが軽くなり、一時的に顔がすっきり見えることはあります。しかし、それだけでほうれい線をはっきり改善することは難しいと考えています。
骨格による鼻横のくぼみ、頬のお肉によってほうれい線上にできる影、無表情でも残るシワを根本的に改善する方法ではないため、ほうれい線をしっかり改善したい方には物足りないと思います。また、痛いほど押す、皮膚を強く引っ張る、同じ部分を長時間こするといった方法はおすすめしません。摩擦による炎症や色素沈着でほうれい線部位が暗くなると、影が強調され、かえって深く見えることがあります。
顔の筋トレ
「ほうれい線はたるみが原因だから、表情筋を鍛えて改善しよう」という考えで、顔の筋トレを行う方もいます。しかし、やり方によっては、ほうれい線部位のシワがかえって深くなることがあります。
顔の筋肉と皮膚は密接につながっているため、筋肉が動くと皮膚も同じ場所で折れ曲がり、表情ジワができます。乾燥肌の方や皮膚のハリ・弾力が低下している方では、そのシワが残りやすくなるため注意が必要です。普段から仕事や会話で表情筋をよく使っている方は、ほうれい線対策として、さらに顔の筋トレを行う必要はないと私は考えています。
食事・睡眠
特定の食品だけでほうれい線が消えることはありません。たんぱく質、野菜、果物、主食、脂質が極端に偏らないようにし、睡眠時間を確保します。睡眠・食事・ストレスは、肌の調子を通して小ジワの目立ち方に影響します。
紫外線・喫煙を避ける
紫外線と喫煙は、皮膚のコラーゲンや弾性線維に影響します。20代のうちから日焼け止めを習慣にし、喫煙している方は禁煙を考えることが、肌の健康を守るうえで大切です。
基礎化粧品を使っても乾燥する方へ
当院では、ほうれい線やシワの保湿ケアを考え、HCエンリッチローションとHCリンクルリフトクリームをご案内しています。ただし、化粧品で期待できるのは、主に乾燥による小ジワを目立ちにくくすることです。鼻横のくぼみや、無表情でも残る深いシワを化粧品だけで消すことはできません。
HCエンリッチローション / HC洗顔 / HCクレンジング
20代のほうれい線治療は、原因に合わせて選びます
20代だから治療が早すぎる、あるいは治療が必要、と年齢だけで決めるものではありません。影が中心なのか、皮膚に残るシワが中心なのか、頬のお肉や軽いたるみが関係するのかによって、検討する治療が変わります。
| 治療 | 主な役割 | どんな状態で検討するか | 効果の現れ方 | 注意点・限界 |
|---|---|---|---|---|
| グロースファクター | 主な役割皮膚のハリ感や厚みを改善させ、長期間自然な仕上がりでシワを改善し、シワ・たるみの予防効果も期待できる | どんな状態で検討するか無表情でも残るシワ、皮膚のハリ低下が関係する場合 | 効果の現れ方約3~6か月かけて徐々に現れ、約6か月後を主な評価時点とする | 注意点・限界その場ですぐに効果が出る治療ではない。鼻横の骨格的なくぼみを大幅に膨らませる治療ではない |
| ヒアルロン酸 | 主な役割くぼみや高低差、シワを内側から膨らませる | どんな状態で検討するか鼻横のくぼみや、頬のお肉・骨格による影や高低差が関係する場合 | 効果の現れ方注入直後から効果を実感しやすい | 注意点・限界グロースファクターほど長持ちしにくい。まれに血流障害などの重大なリスクがある |
| HIFU・RF | 主な役割頬の組織を引き締め、軽いたるみを整える | どんな状態で検討するか頬のお肉のボリュームや軽いたるみが関係する場合 | 効果の現れ方機器・出力・部位・肌状態によって異なる | 注意点・限界無表情でも残るシワや鼻横の骨格的なくぼみは、機器だけでは十分に変わりにくい |
| 糸リフト | 主な役割ほうれい線の外側にかぶさる頬のお肉を引き上げる | どんな状態で検討するか頬のお肉の下垂が主な原因である場合 | 効果の現れ方施術直後から効果がある | 注意点・限界たるみがほとんどない20代では、ほうれい線に対する効果が限られることがある |
グロースファクターとヒアルロン酸は、役割が異なります。
皮膚に残るシワやハリ低下が主な場合はグロースファクター、鼻横のくぼみや頬のお肉・骨格による高低差を内側から膨らませたい場合はヒアルロン酸を検討します。両方が関係することもありますが、必ず決まった順番で受けるものではありません。
注射治療の詳細と20代の症例
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸は、くぼみやボリューム不足がある部位へ注入し、内側から膨らませる治療です。鼻横のくぼみや骨格的な高低差が影を作っている場合に、注入直後から効果を実感しやすいことが特徴です。
注入部位・深さ・量が合っていないと、口元が重く見えたり、不自然な膨らみにつながったりすることがあります。当院では、ほうれい線だけを見るのではなく、顔全体のバランスも見ながら注入する位置・深さ・必要量を決めます。
施術名・内容:ほうれい線ヒアルロン酸注射。ヒアルロン酸製剤を注入し、くぼみやシワを内側から膨らませます。
治療回数・期間:1回。掲載症例ページでは、施術前・施術直後・2か月後を紹介しています。
料金:当院の現行価格は、対象製剤1本77,000円、2本目以降69,800円(税込)です。使用本数で総額が変わります。
主なリスク:痛み、腫れ、内出血、違和感、左右差、硬結、感染、アレルギー、血流障害など。血流障害は皮膚壊死、視力障害・失明、脳卒中につながることがあります。
グロースファクター注射
当院のグロースファクターは、皮膚のコラーゲンやエラスチンの産生を促し、ハリや厚みを改善することを目指す治療です。無表情でも残るシワや、笑ったあとに戻りにくくなったシワがある20代で検討します。
その場ですぐに効果が出る治療ではなく、効果は約3~6か月かけて徐々に現れます。当院では通常、約6か月後を主な評価時点としています。鼻横の骨格的なくぼみが強い場合などは、グロースファクターだけでなく、ヒアルロン酸が適することもあります。
20代女性 治療4か月後
治療前には、ほうれい線に沿ってファンデーションがたまりやすいシワが確認されました。掲載写真は治療前と治療4か月後です。
施術名・内容:ほうれい線グロースファクター注射。ほうれい線部位へ注入し、皮膚のコラーゲンやエラスチンを増やして、皮膚のハリや厚みの改善を目指します。
治療回数・期間:1回。治療前と治療4か月後を掲載しています。
料金:両側180,000円(税込・麻酔代込み)
主なリスク:腫れ、内出血、違和感、左右差、凹凸など
20代女性 治療6か月後
治療前には右側のほうれい線が長く見え、左右差がありました。掲載写真は治療前と治療6か月後です。
施術名・内容:ほうれい線グロースファクター注射。ほうれい線部位へ注入し、皮膚のコラーゲンやエラスチンを増やして、皮膚のハリや厚みの改善を目指します。
治療回数・期間:1回。治療前と治療6か月後を掲載しています。
料金:両側180,000円(税込・麻酔代込み)
主なリスク:腫れ、内出血、違和感、左右差、凹凸など
機器治療(HIFU・RF)と糸リフト
機器治療や糸リフトは、注射治療とは役割が異なります。20代ではたるみが少ないことが多いため、「若いから受ける」「将来のために一律に受ける」のではなく、頬のお肉やたるみが実際に関係しているかを確認します。
HIFU・RF
HIFUは超音波、RFは高周波の熱エネルギーを利用し、頬の組織を引き締める治療です。頬のお肉のボリュームや軽いたるみが関係する場合に検討します。
たるみがほとんどない場合は、リフトアップ目的のHIFUを受ける必要はありません。ただし、頬の脂肪が多い場合は、診察のうえで脂肪減少を目的としたリニアHIFUをおすすめすることがあります。
持続期間の目安:機器、出力、部位、肌状態により異なりますが、約3~6か月。
料金例:HIFU(頬+あご下)69,800円(税込)。DENSITYは顔または首100ショット38,000円(税込・大阪院のみ)。
主なリスク:赤み、腫れ、痛み、熱傷、皮膚障害、感覚・神経障害など。
スレッドリフト(糸リフト)
医療用の糸を挿入し、ほうれい線の外側にかぶさる頬のお肉を引き上げる治療です。頬のお肉の下垂が主な原因なら選択肢になります。
20代でたるみがほとんどない方では、ほうれい線への効果が限られることがあります。そのため当院では、糸が本当に必要なのか、注射治療など別の方法が合っていないかも確認します。
効果:施術直後から。当院採用のPCL・PLCLリフトでは18~24か月が目安です。見た目の持続には、糸の本数・種類・たるみの程度などによる個人差があります。
料金:PCLリフト1本22,000円、PLCLリフト1本27,000円(税込)。必要本数は状態により異なります。
主なリスク:腫れ、内出血、痛み、引きつれ、くぼみ、左右差、感染など。
よくある質問(FAQ)
Q. 20代のほうれい線は、スキンケアだけで改善できますか?
保湿で乾燥による小ジワが目立ちにくくなることはあります。ただし、骨格による鼻横のくぼみ、頬のお肉との高低差、無表情でも残る深いシワを、スキンケアだけで消すことは難しい場合があります。まず乾燥対策を続け、それでも変わらない部分が何かを確認しましょう。
Q. ヒアルロン酸とグロースファクター、20代にはどちらが向いていますか?
皮膚に残るシワやハリ低下が主な場合はグロースファクター、鼻横のくぼみや頬のお肉・骨格による高低差を内側から膨らませたい場合はヒアルロン酸を検討します。両方の要素が重なることもありますが、必ず決まった順番で受けるものではありません。
Q. 注射のダウンタイムやリスクが心配です。まず何から相談すればよいですか?
まず、写真・鏡・笑顔・ファンデーションなど、どの場面で目立つのかをお聞かせください。いつまでに、どの部分を、どの程度目立ちにくくしたいのかも伺い、治療ごとの効果の現れ方、ダウンタイム、リスク、費用、治療しない選択肢まで説明します。メール相談では写真をお送りいただくこともできます。
まとめ
20代では、影が中心のほうれい線が多くあります
頬のお肉、鼻横のくぼみ、骨格の影響で、シワのように深く見えることがあります。
笑ったあとも残るなら、皮膚のシワも確認します
無表情でも線が残るか、ファンデーションがたまるかを確認します。
セルフケアと治療には、それぞれできることがあります
保湿・紫外線対策は大切ですが、骨格による鼻横のくぼみや、頬のお肉がほうれい線の上にかぶさってできる影は変えられません。
治療は、年齢ではなく原因に合わせて選びます
皮膚のシワ、鼻横のくぼみ、頬のお肉、たるみのどれが関係するかを確認します。
20代でほうれい線治療を受けるべきか迷っている方へ
まずは、ご自身のほうれい線が目立つ原因を知るところからご相談いただけます。診察では、無表情・笑顔・笑ったあと、鼻横のくぼみ、頬のお肉、ファンデーションのたまり方などを確認し、どうすれば目立ちにくくなるかをお話しします。
適する可能性がある治療だけでなく、期待できる仕上がり、ダウンタイム、リスク、費用、治療しない選択肢までお伝えします。当院では、無理なアップセルや不要な治療のご提案は行っていません。安心して治療を受けていただけるよう、治療内容や注意点の説明に時間をかけています。
カウンセリング料は原則0円です。ただし、連日施術を受けられないままカウンセリングのみが繰り返される場合や、1~2時間にわたるような長時間のご相談が続く場合などは、税込5,500円を頂戴することがあります。













