著者:
西日本初、関東唯一ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会 医師 齋藤秀明 ドクター紹介はこちら
ケミカルピーリングとハーブピールを比較!!
「ピーリング」と聞くと、肌の表面の「皮を剥く」こと
しかし、ピーリングの効果は、表面的な角質除去だけにとどまりません。肌の奥深くに働きかけ、肌自身の力で再生する能力、つまり「自力での肌再生」を促す効果もあります
肌細胞を活性化し、肌が生まれ変わる自然なリズムを根本から整えることを目指すトリートメントなのです
ピーリングの基本的な効果は?
皮膚のピーリングは、加齢、色素沈着、ざ瘡(ニキビ)、肌質の凹凸など、様々な皮膚の悩みに対応するための治療法の一つで、以下のような効果があります。
- 角質除去: ピーリング剤を用いて皮膚の最外層である角質層を除去する過程です。これにより、肌表面の古い角質や汚れが取り除かれ、施術直後から肌の滑らかさや明るさが改善されます
。また、角質層が薄くなることで、外用剤の浸透性が向上する効果も期待できます 。 - 刺激による皮膚の再生:皮膚のピーリングは 単純な角質除去に留まらず、皮膚に制御された微細な損傷を与えます。この刺激が、皮膚本来の創傷治癒反応を引き起こし、細胞分裂の活性化、ターンオーバーの促進、線維芽細胞の刺激によるコラーゲンやエラスチンなどの産生促進といった、皮膚を内から再生する効果を誘導します
。
ケミカルピーリングとハーブピーリングの違いは?
基本的にはどちらも角質を除去し、その刺激によって皮膚の再生をうながすといった効果がありますが、その効果の出し方に違いがあります。
ケミカルピール
ケミカルピールの基本的な原理は、化学的に角質を溶解したり、細胞間の結合を弛緩させて剥離しやすくする作用に基づいています。
よく使用されるグリコール酸やサリチル酸は、古い角質を溶かしたり、ターンオーバーが滞って蓄積された角質の細胞同士の結びつきを緩め、剥がれやすくして除去する作用があります。
また、「古い角質の除去」という刺激や、皮膚の真皮層への薬剤の刺激が、ターンオーバーやコラーゲンやエラスチンなどの産生を促進させる、といった効果があります。
ケミカルピーリングは、その化学的作用から高い効果が見込めますが、一定のリスクもあります。(特に高濃度・強酸性のTCAなどを使用したケミカルピーリング)。ですので、専門知識・技術が必要なので「医療行為」とみなされ、主に医療機関でのみ実施されます。(※ごく浅い、マイルドなAHA/BHAピーリングはエステサロンでも行われることがありますが、医療機関のものとは濃度や皮膚の深達度が異なります)
ハーブピーリング
ハーブピーリングの基本的な原理は物理的な刺激に基づいています。
ハーブピールでは主に淡水性または海洋性のカイメンから抽出された微細な針状成分(スポンジア)を皮膚に擦り込んでいきます。
この針状成分(スポンジア)は表皮の有棘層まで到達するとされますが、ほとんどは真皮までは到達しません。また、その形状、大きさ、質、そして施術時の圧力によっても到達する深さが変動します。
そして針状成分(スポンジア)が微細な損傷を周囲に与えることで体に異物と認識され、異物を排出するためにターンオーバーが促進され、蓄積された角質の除去作用を発揮します。
また、ハーブピーリングでは針状成分(スポンジア)によって皮膚に作られた通り道(微細な穴)を通じて、ピーリング剤に同時に配合されているハーブエキスなどの有効成分の浸透が高まることも期待されますが、その通り道は均一には作られないのでどうしてもむらができてしまいます。
エステサロンで扱われるハーブピーリングは、一般的に医療機関向けのものより作用が穏やかで、リスクが低くなるように設計されていることが多いです。なので、肌表面への物理的刺激や穏やかな角質ケアが中心で、真皮層へ強く作用するような設計にはなっていないことが多いです。
施術後のケア
ピーリング後のケアは、治療の成功と安全のために不可欠であり、ケミカルピーリング・ハーブピーリング問わず、以下の点が共通して重要です。
- 紫外線対策: ピーリング後は蓄積された余分な角質が除去されるので、紫外線の影響を非常に受けやすくなっています。シミや色素沈着を防ぐため、紫外線対策は絶対に欠かせません。
- 保湿: ピーリング後は肌のバリア機能が一時的に低下し、水分が蒸発しやすく乾燥しやすい状態です。化粧水、美容液、乳液、クリームなどを使って、いつも以上にしっかりと保湿ケアを行いましょう。
- 刺激の回避: ピーリング後は肌の再生能力が高まります。刺激の強い製品(アルコール、角質除去剤、レチノイドなど)の使用、過度の熱(サウナなど)、激しい運動、そして剥がれかけの皮膚を無理に剥がしたり擦ったりすると、その刺激で色素沈着が起きる可能性があるので避ける必要があります
。
これらのケアをしっかり行うことで、ピーリングの効果を最大限に引き出し、トラブルを防ぐことができます。ダウンタイムの過ごし方次第で仕上がりが変わることもあるので、丁寧なケアが重要です。
ピーリングがオススメな方は?
どのような方にピーリングがおすすめできるかというと、以下のような方におすすめ出来ます。
- ニキビ・吹き出物ができやすい方
- 毛穴の黒ずみ、詰まり、開きが気になる方
- 肌がゴワゴワ、ザラザラする方
- 肌がくすんで見える、透明感が欲しい方
- 化粧ノリが悪いと感じる方
- 肌のハリ不足やツヤの低下を感じている方
- 小じわが気になり始めた方
- 全体的な肌質を改善したい方
- 健やかな肌を維持したい方
さらなるニキビ・ニキビ跡の改善のためのポイント!
ニキビ・吹き出物ができやすい方は、ピーリングに加えて、ビフロキシン配合錠やアクネトレント(症例写真はこちら)、といった内服薬も組み合わせると肌荒れやニキビに関して、より改善効果が期待できます。
ニキビ跡の凹凸が大きい方は、ピーリングに加えて、ポテンツァ(症例写真はこちら)や、サブシジョンなどで、しっかりとニキビ跡の下から治療してあげると、より改善効果が期待できます。
シミやくすみにピーリング以外にできることは?
お顔のシミやくすみにピーリングでターンオーバーを促して、シミやくすみの原因となるメラニンの蓄積を排出するのは大事なことだと思います。
ただし、ピーリングだけでは、排出はできても蓄積を防ぐこと、まではなかなか難しい場合があります。
お肌へのメラニンの蓄積は、主に以下のことが原因です。
- 紫外線
- 摩擦(クレンジングや洗顔時の擦れ)
- 炎症(ニキビ、傷、アレルギー反応など)
- ホルモン変動(妊娠・ピル・加齢)
- ストレス、寝不足 など
こういった出来事や物事がメラニンを作る細胞(メラノサイト)を刺激してしまい、メラニンが作られ、徐々に蓄積していって、シミやくすみ、ほくろの原因となってしまいます。
ですので、ピーリングで排出を促すだけではなく、蓄積を防ぐことも組み合わせると、より透明感があり美しく健康的なお肌を目指すことができます。
ピーリングとの組み合わせが良い薬は?
排出を促すためにピーリングと、メラニンの蓄積を防ぐために、ビタミンCや、グルタチオン、の内服を組み合わせると、より効果を感じていただけます。
ビタミンC
①コラーゲン生成の促進(ハリ・弾力の維持・改善)
- ビタミンCは、コラーゲンの合成に必須の補酵素として働きます。
- 皮膚のコラーゲンが増えると、肌のハリや弾力が保たれ、シワやたるみの予防・改善に繋がります。
②抗酸化作用(紫外線ダメージからの保護、老化防止)
- 紫外線やストレスなどによって発生する活性酸素は、細胞を酸化させ、シミ、シワ、たるみなどの肌老化を引き起こします。
- ビタミンCは、これらの活性酸素を捕捉し、無害化する強力な抗酸化作用を持っています。これにより、細胞がダメージを受けるのを防ぎ、光老化(紫外線による老化)を抑制します。
③メラニン生成の抑制(シミ・そばかすの予防・改善・美白効果)
- シミやそばかすの原因となるメラニン色素は、チロシナーゼという酵素の働きによって生成されます。
- ビタミンCは、このチロシナーゼの活性を阻害することで、メラニンの過剰な生成を抑制します。
グルタチオン
①抗酸化作用(紫外線ダメージからの保護、老化防止)
- 紫外線やストレスなどによって発生する活性酸素は、細胞を酸化させてダメージを与え、シミ、シワ、たるみなどの肌老化を引き起こします。
- グルタチオンはビタミンC同様に強力な抗酸化作用を発揮し、また、自らが活性酸素を中和します。これにより、細胞を酸化ストレスから保護し、肌の老化を遅らせる効果が期待できます。
- さらに、グルタチオンは、ビタミンCやビタミンE、といった他の抗酸化物質を再生させる働きも持つので、組み合わせると更なる効果が期待できます。
②メラニン生成の抑制(シミ・そばかすの予防・改善・美白効果)
- シミやそばかすの原因となるメラニン色素は、チロシナーゼという酵素の働きによって生成されます。
- グルタチオンもビタミンC同様に、このチロシナーゼの活性を阻害することで、メラニンの過剰な生成を抑制します。
ケミカルピーリングとハーブピーリングはどちらがおすすめ?
ハーブピーリングがおすすめな方
他の人よりお肌が刺激にとても弱い方、化学成分にアレルギーがある方、少しずつでも回数がかかってもいい方、ハーブによるリラックス効果が欲しい方、施術中の時間自体による癒しの効果が欲しい方、手軽に施術を受けたい方。
ケミカルピーリングがおすすめな方
ハーブピーリングでは解消されなかったお肌のお悩みをお持ちの方、天然成分でアレルギーを起こしたことがある方、より効果が欲しい方、お肌の深層までしっかり効果を届かせたい方、医療的なピーリングを行いたい方。
自分にピッタリのピーリングを見つけるには?
当院では4種類のピーリング剤を使い分けて施術を行っています。
- ニキビ・毛穴には → サリチル酸マクロゴールかグリコール酸
- くすみ・ごわつきには → グリコール酸
- 敏感肌・ツヤ重視なら → ララピール
- ハリ・エイジングケアなら → マッサージピール
このように、得意分野や特徴が異なります。大切なのは、ご自身の肌悩み、肌質、そしてどんな肌になりたいかを明確にし、ダウンタイムがどの程度許容できるかを考慮して、最適なピーリングを選ぶことです。
当クリニックでは、丁寧なカウンセリングと診察を通して、お一人おひとりの肌状態に最適なピーリング治療をご提案いたします。「どのピーリングが合っているか分からない」「まずは話を聞いてみたい」という方も、どうぞお気軽にご相談くださいね。
一緒に、あなたの理想の美肌を目指しましょう!
当院におけるケミカルピーリングの施術値段
ケミカルピーリング(サリチル酸、グリコール酸) 全顔6,600円
マッサージピール 全顔12,000円/レーザー前処置の場合6,600円
ララピール全顔+首 12,000円
ご予約・ご相談はこちら
お肌のピーリングに関する相談は、大阪Houreisen美容皮膚科(大阪)・Houreisenスキンクリニック(東京)にお気軽にご相談ください。