著者:
ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック/名古屋Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会代表 笹川新也 ドクター紹介はこちら
「ほうれい線だけじゃなくて、なんだか鼻の横に深い影ができている気がする…」
「鼻の横にシワというか、くぼみのような影がある…」
「ファンデーションがその部分だけたまって、シワ・くぼみ感が余計に目立つ…」
このようなお悩みは、単なる表面のシワではなく、鼻翼基部のくぼみが関係していることがあります。
先に結論をお伝えすると、鼻横のシワや影は、スキンケア不足だけで起こるものではありません。鼻の横の骨格、脂肪の減少、皮膚のハリ低下、頬のたるみなどが重なって、くぼみや影として見えていることが多いです。
この記事の結論
鼻横のシワ・影・くぼみは、表面の乾燥ジワというより、鼻翼基部の構造的なくぼみが関係していることが多いです。
鼻翼基部は、上顎骨や梨状孔といった顔の骨格の影響を受けやすい部位です。加齢による骨萎縮、脂肪の減少、皮膚のハリ低下、頬のたるみが重なることで、鼻横の影やほうれい線の始まりが強調されます。
保湿やマッサージで一時的に見え方が整うことはありますが、骨格や脂肪、皮膚の土台が関係している場合、セルフケアだけで大きく改善するのは難しいのが現実です。
自然さや長期的な改善を重視する場合はグロースファクター、即時的にくぼみを整えたい場合はヒアルロン酸、たるみが強い場合は糸リフトなど、原因に合わせた見極めが大切です。
このように感じていませんか?
・鼻の横だけ影が濃く見える
・笑ったあと、鼻横からほうれい線にかけて線が残る
・ファンデーションが鼻横にたまる
・疲れていないのに、疲れ顔に見える
これらは、単なるシワではなく、鼻翼基部のくぼみやほうれい線の始まりとして見えていることがあります。
この記事では、美容皮膚科医の視点から「鼻の横のくぼみがなぜできるのか」「どうすれば目立ちにくくなるのか」を、できるだけわかりやすく解説します。
実は、鼻横の影は老けて見える要因として意外と見落とされがちなポイントです。ほうれい線だけを見ていると、原因を見誤ってしまうことがあります。
鼻翼基部はどこ?
「鼻翼基部(びよくきぶ)」とは、小鼻のすぐ外側から、頬との境目あたりのくぼみやすい部分を指します。
鏡で笑ったときや、正面から照明を当てたときに、鼻の横に影ができる場所といえばイメージしやすいでしょう。
医学的には、上顎骨のくぼみにあたる「梨状孔周囲」と呼ばれるエリアです。年齢とともに骨・脂肪・筋肉のボリュームが減少し、構造的にへこみやすくなる部位でもあります。
この部分の凹みは、単なる表面のシワではなく、立体的な構造の変化が原因で起こるため、保湿やマッサージだけでは目立たなくなりにくいのが特徴です。
鼻横のくぼみとほうれい線の関係については、鼻横のほうれい線のくぼみでも詳しく解説しています。

実は鼻翼基部は「老け顔の起点」になりやすい部位です
鼻翼基部は、単に鼻の横が少しへこんでいるというだけの部位ではありません。
顔の中央に位置しているため、この部分がへこむと周囲との高低差が強調され、顔全体の立体感が失われやすくなります。
実際に診察をしていると、「ほうれい線が気になる」と来院された方でも、詳しく診ると、ほうれい線そのものより鼻翼基部の陥没が老け見えの大きな原因になっているケースは少なくありません。
鼻翼基部がへこむと、以下のような変化が起こります。
- 鼻横に影ができる
- ほうれい線の始まりが強調される
- 頬との高低差が大きく見える
- 中顔面が平坦に見える
- 疲れ顔・老け顔に見える
つまり、鼻翼基部の陥没は単独の問題ではなく、顔全体の立体感や若々しさに影響するポイントなのです。
ほうれい線だけを浅くしようとしても、鼻翼基部の影が残っていると「思ったより若返った感じがしない」と感じることがあります。ここが、鼻横のシワ治療で見落とされやすい大切なポイントです。
鼻翼基部がへこむ・影ができる原因とは?
1. 骨格の影響(生まれつきの構造)
もともと上顎の骨、つまり鼻の横の骨が奥に引っ込んでいるタイプの方は、鼻翼基部が凹みやすい傾向があります。
このような骨格では、鼻の横に影が入りやすく、若いうちからほうれい線っぽい影が出やすいこともあります。
実際の診療でも、「まだ年齢的には若いのに、鼻横の影だけが気になる」と相談に来られる方は少なくありません。その場合、肌の老化だけではなく、骨格の影響を見ていく必要があります。
2. 加齢による脂肪・筋肉・骨のボリューム減少
加齢によって、鼻の周囲の皮下脂肪や筋肉、骨のボリュームが減っていくと、肌を支える土台が弱くなり、鼻翼基部がへこみやすくなります。
真皮のコラーゲン減少(肌のハリがなくなる)
上顎骨の骨萎縮(骨そのものが痩せる)
脂肪の萎縮(頬の内側が痩せる)
これらが重なることで、皮膚が支えられず、鼻横の影が強調されるようになります。
表面のシワに見えても、実際には「皮膚の問題」と「顔の土台の問題」が重なっていることが多いです。ほうれい線の原因を詳しく知りたい方は、ほうれい線の原因についても参考にしてください。
加齢によって上顎骨そのものが後退する
年齢とともに変化するのは、皮膚や脂肪だけではありません。顔の骨そのものにも、少しずつ変化が起こります。
特に鼻翼基部の土台となる上顎骨(じょうがくこつ)は、加齢によって少しずつ吸収され、後退していく部位のひとつです。
若い頃は前方に張り出していた骨の支えが減ることで、鼻翼基部は内側へ落ち込みやすくなります。
その結果、鼻横の影が深くなり、ほうれい線の始まりも強調されるようになります。
これは皮膚表面の問題ではなく、顔の土台そのものに起こる変化です。そのため、保湿だけで鼻横の影を大きく改善するのが難しい場合があります。
梨状孔の拡大も鼻横の影を深くする
鼻翼基部の近くには「梨状孔(りじょうこう)」と呼ばれる、鼻の穴の骨の入り口があります。
この梨状孔の周囲は、小鼻や鼻翼基部を支える土台のような役割をしています。
加齢に伴い、梨状孔周囲の骨が吸収されると、鼻翼を支える骨の面積が減り、小鼻の付け根が後退したように見えることがあります。
その結果、鼻翼基部のくぼみが深くなり、ほうれい線の起点が強調されます。
鼻横の影が「シワ」ではなく「くぼみ」に見える方は、このような骨格的な変化が関係していることもあります。
3. 中顔面のたるみやほうれい線との相乗効果
中顔面、つまり目の下から頬の中心部にかけてのたるみが進むと、頬の脂肪が下垂して鼻の横にたまり、鼻翼基部の凹みをさらに目立たせるようになります。
鼻の横がへこむ
そのすぐ下のほうれい線が深く見える
結果的に老け顔・疲れ顔の印象が強まる
このような連鎖が生まれると、鼻横のシワだけでなく、ほうれい線全体が深く見えるようになります。
正直、ここまでくると保湿やマッサージだけで大きく変えるのは難しいことが多いです。セルフケアが無意味ということではありませんが、構造的なくぼみが関係している場合は、治療も含めて考えた方が効率的です。

鼻翼基部が目立つ人の特徴
鼻の横のくぼみ、つまり鼻翼基部の陥没は、すべての人に同じように現れるわけではありません。
骨格や脂肪のつき方、年齢による変化の出やすさによって、目立ちやすいタイプがあります。
以下のような特徴がある方は、鼻翼基部の影が濃く出やすく、「ほうれい線が深いように見える」と感じやすい傾向があります。
1. 上顎が引っ込んでいる・面長な骨格の人
生まれつき上顎、つまり鼻の横の骨が後退している方は、鼻翼基部が凹みやすくなります。
面長な顔立ちの方にも多く、頬の脂肪が下に引かれることで、鼻の横に影ができやすくなります。
2. 頬の脂肪が少ない・痩せ型の人
頬の脂肪が少ない方や、ダイエット後に顔がこけやすいタイプは、皮膚を内側から支える組織が少なく、鼻の横にくぼみが出やすくなります。
体は痩せてすっきりしても、顔の脂肪が落ちることで鼻横の影やほうれい線が目立つことがあります。ダイエット後にほうれい線が気になる方は、ダイエットとほうれい線の関係も参考になると思います。
3. 鼻が小さい・口元が前に出ている人
鼻の高さが控えめな方や、口元がやや前に出ている方は、相対的に鼻翼基部のくぼみが強調され、「中顔面がへこんで見える」ことがあります。
これは顔の立体バランスの問題で、メイクやスキンケアではカバーしづらい特徴です。
4. 年齢とともにほうれい線が急に目立ち始めた人
「昔は気にならなかったのに、最近ほうれい線が急に深くなった…」という方も、実は鼻翼基部の陥没が進んだことが原因である場合があります。
これは、骨の萎縮・脂肪の減少・靭帯のゆるみなど、加齢による構造的な変化が積み重なって起こる現象です。

セルフケアで様子を見やすい方
・乾燥した日だけ鼻横の小じわが目立つ
・保湿すると一時的に目立ちにくくなる
・無表情ではあまり影が出ない
このような場合は、まず保湿・紫外線対策・摩擦を減らすケアを見直す価値があります。
治療も含めて考えた方がよい方
・無表情でも鼻横に影がある
・ファンデーションがいつも鼻横にたまる
・鼻横の影からほうれい線までつながって見える
・保湿や美顔器を続けても変化が少ない
この段階では、表面のケアだけでは限界が出やすいため、原因を見極めたうえで治療を検討した方が現実的です。
実際の診療で多いのは「鼻翼基部+ほうれい線」の複合パターンです
診察をしていると、鼻翼基部だけが原因という方はそれほど多くありません。
実際には、以下のような要素が同時に起こっているケースがほとんどです。
- 鼻翼基部の陥没
- ほうれい線
- 頬のたるみ
- 皮膚のハリ低下
- 中顔面のボリューム低下
そのため、鼻横だけにヒアルロン酸を入れても、思ったほど改善しないことがあります。
逆に、ほうれい線だけを治療しても、鼻翼基部の影が残ることで満足度が下がることもあります。
大切なのは、「どこにシワがあるか」ではなく、「なぜその影ができているか」を見極めることです。
当院では、鼻横のくぼみだけを見るのではなく、ほうれい線、頬の厚み、皮膚のハリ、骨格、たるみの方向まで確認したうえで治療方針を考えます。
改善方法は?美容医療でのアプローチ
鼻翼基部のくぼみや鼻横の影を改善するには、「何を足すか」だけでなく、「なぜそこがへこんで見えるのか」を見極めることが大切です。
同じ鼻横のシワに見えても、皮膚のハリ低下が中心の方、骨格的なくぼみが強い方、頬のたるみが影響している方では、合いやすい治療が変わります。
グロースファクター注射
グロースファクター治療は、肌の真皮層に成長因子を注入し、コラーゲンやエラスチンの再生を促す治療法です。
ヒアルロン酸のようにジェルで埋める治療ではなく、肌そのものを内側からふっくら改善していくイメージです。
効果はゆっくり現れますが、長期間持続しやすいのが特徴です。鼻横の細かいくぼみ感、皮膚のハリ低下、ほうれい線の初期変化が重なっている方では、土台から整える選択肢として相性が良いことがあります。
当院でグロースファクターを主軸にしている理由は、単に長持ちするからではありません。自然な変化で、皮膚の土台そのものを整えやすく、将来的な進行予防という視点でも考えやすいからです。
一方で、骨格的なくぼみが非常に強い場合や、すぐに形を整えたい場合は、ヒアルロン酸などを組み合わせた方が合うこともあります。グロースファクターはヒアルロン酸の代替ではなく、目的が違う治療として考えることが大切です。
ヒアルロン酸注入(貴族フィラー)
ヒアルロン酸注入は、鼻翼基部やほうれい線などのくぼみにジェル状のヒアルロン酸を注入し、内側からふっくらと持ち上げる治療です。
施術直後から変化を実感しやすい即効性の高さが特徴です。鼻横のくぼみがはっきりしている方や、骨格的なへこみをすぐに整えたい方には合いやすい治療です。
特に鼻翼基部に対するヒアルロン酸注入は、いわゆる「貴族フィラー」と呼ばれることもあります。鼻横の土台を支えることで、ほうれい線の始まりや中顔面の平坦感を目立ちにくくする目的で行われます。
ただし、入れすぎると鼻横や口元が不自然にふくらんで見えることがあります。また、効果は永久ではないため、必要に応じて繰り返し治療が必要になることもあります。
ヒアルロン酸は悪い治療ではありません。問題は、目的のズレです。即効性を重視するのか、長期的な土台改善を重視するのかで、選び方が変わります。
グロースファクターとヒアルロン酸の違いについては、ヒアルロン酸注射とほうれい線グロースファクターの比較でも詳しく解説しています。
糸リフト+注入のコンビネーション
糸リフトは、皮下に特殊な吸収糸を挿入して、たるんだ肌を物理的に引き上げるリフトアップ治療です。
糸が溶ける過程でコラーゲン生成も促進され、引き上げとハリ感アップの効果が期待できます。
頬のたるみによって鼻横の影やほうれい線が強調されている場合は、糸リフトが選択肢になることがあります。ただし、鼻翼基部のくぼみそのものを糸リフトだけで埋めることは難しいため、注入治療との組み合わせが必要になるケースもあります。
グロースファクターやヒアルロン酸で鼻横からほうれい線の土台を整えたうえで、たるみが強い場合に糸リフトを組み合わせると、より自然に全体の印象を整えやすくなります。
鼻横のシワ・くぼみに対する治療の選び方
| 治療 | 向いている悩み | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| グロースファクター | ほうれい線も気になる、鼻横のハリ低下、浅いくぼみ | 自然な改善、皮膚の土台改善、長期的持続、シワの予防効果 | 即効性がない。強い骨格的なくぼみは単独では変化が穏やかなことがある |
| ヒアルロン酸 | はっきりしたくぼみ、骨格的なへこみ、即時改善したい場合 | 施術直後から変化が分かりやすい、調整がしやすい | 持続期間がグロースファクターよりは短い。入れすぎると不自然に見えることがある |
| 糸リフト | 頬のたるみが強く、鼻横やほうれい線に影響している場合 | たるみを引き上げて口元を含む全体の印象を整えやすい | 鼻翼基部のくぼみそのものは糸リフト単独では改善しにくい |
このように、鼻横のシワやくぼみは「どの治療が一番良いか」ではなく、「どの原因に対して、どの治療が合いやすいか」で考える必要があります。
ほうれい線治療全体の選び方を知りたい方は、ほうれい線の治療法の上手な選び方も参考にしてください。
まとめ
この記事のまとめ
鼻翼基部の陥没は、老け見えの盲点になりやすい部分です。
鼻横のシワに見えても、実際には骨格、上顎骨の後退、梨状孔周囲の変化、脂肪の減少、皮膚のハリ低下、頬のたるみが関係していることがあります。
保湿やメイクで一時的に整えることはできますが、無表情でも影が残る場合や、ほうれい線までつながって見える場合は、セルフケアだけでは限界が出やすいです。
自然さや長期的な改善を重視するならグロースファクター、即時的にくぼみを整えたいならヒアルロン酸、たるみが強いなら糸リフトなど、原因に合わせて選ぶことが大切です。
根本的に改善するには、鼻横だけを見るのではなく、ほうれい線、頬のたるみ、皮膚のハリ、骨格のバランスまで含めて見極める必要があります。
当院では、お一人おひとりのシワの深さ・肌質・顔の構造を確認したうえで、グロースファクター、ヒアルロン酸、糸リフトなどを必要に応じて組み合わせ、その方に合いやすい治療方法をご提案しています。
無理に治療をおすすめすることはありません。まずは「鼻横のシワに見えているものが、本当に表面のシワなのか、くぼみなのか、ほうれい線の始まりなのか」を整理することが大切です。
鼻横のシワは、治療法を間違えると「思ったより変わらない」と感じやすい部位です。
鼻横の影、ほうれい線の始まり、ファンデーションのたまり、疲れ顔の印象が気になる場合は、表面のケアだけでなく、顔の構造から原因を見極めることが大切です。
当院では、ほうれい線・シワ治療専門の視点から、グロースファクターを中心に、必要に応じてヒアルロン酸や糸リフトも含めて、その方に合いやすい方法をご提案しています。まずは自分に合う考え方を整理するところからでも大丈夫です。












