著者
西日本初ほうれい線治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科
院長
笹川新也 ドクター紹介はこちら
ここでは、主に、目の周りに見られる治らないブツブツについて、治療方法を含めて解説致します。
ニキビであれば自然に治りますが、いつまでたっても治らないのであれば気になる人も多いのではないでしょうか。
目次
稗粒腫(はいりゅうしゅ)
稗粒腫とは
直径数mmほどの白~白黄色のぶつぶつ(丘疹)です。良性のできもの(皮膚良性腫瘍)に分類されます。
特に痛みやかゆみなど自覚症状は伴いません。
触ると硬いです。
複数個見られることが一般的です。
稗粒腫の原因
角質が毛穴に詰まることで発生します。
体質によりできやすい人がいます。
若い女性、汗をよくかく人にできやすいと言われています。
他には手術や外傷した部分の皮膚が治る際にできることもあります。
顔面以外にもできることがあります。
稗粒腫の治療方法
乳児期にできたものは自然に改善することがありますが、成人後にできた稗粒腫はほおっておいても自然に良くはなりません。
取りたいときは医療機関を受診する必要があります。
保険適応で安く済ませるなら、圧出法
自費診療でキレイに取りたいときはレーザーやケミカルピーリング
という方法があります。
圧出法(保険適応)
ぶつぶつの袋の部分に注射針を刺し、切れ込みを入れて、ピンセットのような医療器具で中の角質を取り除きます。
痛みを伴うので、心配であれば麻酔を併用することできます。
圧出法は、施術時に多少の痛みと内出血のリスクがあるくらいで、簡便に取れますが、内容物を摘出した後も再発するリスクや傷跡が残るリスク(色素沈着、瘢痕)がレーザー治療よりは高いです。
炭酸ガスレーザー
皮膚に穴を開けられる強いレーザーで稗粒腫を取り除きます。
痛みを伴うので、麻酔を併用することができます。
レーザーが持つ熱エネルギーで稗粒腫の組織を蒸散することができるので、圧出法より傷跡や再発のリスクが低いです。
多少のダウンタイム(赤みが数日)を伴いますが、結果的には圧出法よりキレイに治りやすいです。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは専用の薬剤を用いて皮膚の角質代謝を促し、古い角質を排出させる治療方法です。
稗粒腫は角質の詰まりであるので、ケミカルピーリングで角質詰まりを出してやることで改善が見込まれます。
稗粒腫が良くなっていく過程で、毛穴や肌荒れも改善しますが、欠点としては、回数がかかること(10回以上かかることも)です。
汗管腫(かんかんしゅ)
汗管腫とは
直径数mmほどの白~白黄色のぶつぶつ(丘疹)です。良性のできもの(皮膚良性腫瘍)に分類されます。
特に痛みやかゆみなど自覚症状は伴いません。
多発することで目の下の皮膚が凸凹してしまい、見た目的に肌が荒れて見えてしまうことがあります。
一見すると稗粒腫と似ているため、間違えられることがありますが、汗管腫の方が病変部位が深いです。
汗管腫の原因
汗を作る組織である汗管(エクリン汗器官)が皮膚内で肥大化することで発生します。
原因はよくわかっていませんが、女性ホルモンが関係しているとされています。
中高年女性の眼瞼周囲に多発します。
顔面以外にもできることがあります。
できものが夏になると悪化し、冬になると改善することがある場合、エクリン汗嚢腫というできものである可能性があります。
汗管腫は季節に関係なく見られます。
汗管腫の治療方法
汗管腫は、残念ながら自然に良くはなりません。
取りたいときは医療機関を受診する必要があります。
保険適応で済ませるなら、手術
自費診療でキレイに直すならレーザー
という方法があります。
炭酸ガスレーザー
レーザーで皮膚に穴をあけていき、汗管腫を取り除きます。
痛みを伴うので、麻酔を併用します。
稗粒腫と比べると、病変部位が深いため、同じレーザー治療でも、取り除ききれないリスク・傷跡リスクは高くなります。
施術後はしばらく赤みが続きますが、およそ1,2カ月で赤みは引いていきます。
手術(保険適応)
外科的に汗管腫を取り除きます。
レーザーよりも根治的に取れますが、縫合する必要があるため、傷跡のリスクが高くなります。
まとめ
治らない目周りのぶつぶつが気になる場合、それは稗粒腫や汗管腫である可能性があります。
治したい場合、皮膚科/美容皮膚科を受診するようにしましょう。
当院では現在のところ稗粒腫や汗管腫の治療を行っておりませんのでご了承ください。