
著者:
ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会代表 笹川新也 ドクター紹介はこちら
ほうれい線のリフトアップ治療でお悩みの方へ
外科手術・糸リフト・HIFU(ハイフ)の特徴と限界を医師が解説
「リフトアップ治療を受けたのに、ほうれい線が思ったほど改善しなかった…」そんなご相談を、当院では多くいただいております。
リフトアップ治療はたるみによるシワには非常に効果的ですが、「ほうれい線」という部位においては、治療法ごとに明確な【得意・不得意】があります。
この記事では、外科手術、糸リフト、HIFUといったリフトアップ治療の特徴と限界について分かりやすく解説いたします。
ほうれい線に「リフトアップ治療だけでは足りない」理由とは?
ほうれい線は、単に皮膚がたるんだから現れる…という単純な構造ではありません。
実際には、複数の層にまたがる“構造的な原因”が絡み合ってできる溝です。
以下のような要因が重なり合うことで、ほうれい線は深く目立っていきます。
🔸 鼻翼基部の陥凹(骨格のくぼみ)
加齢や先天的な骨格によって、鼻の横(鼻翼基部)に陥凹が生じます。
この部位は、顔の中で「光が落ちやすい地形」になっており、影ができやすく、ほうれい線を強調してしまいます。
→ リフトアップでは骨格の凹みにはアプローチできないため、ここが残ってしまうと「線」が消えません。
🔸 真皮の菲薄化・コラーゲンの減少
年齢とともに皮膚の厚みは徐々に失われ、コラーゲン密度も低下。
結果として、皮膚が薄くしぼんだ状態となり、シワが刻まれやすくなります。
→ リフトで引き上げても、土台である皮膚自体が痩せていれば「線の質感」は改善しにくいのです。
🔸 頬脂肪の下垂(影によるコントラスト)
頬に存在する脂肪(メーラーファット)は、加齢により下垂。
これがほうれい線のすぐ外側に“段差”を作り、強い影を落とします。
→ リフトアップで脂肪の位置はある程度改善できますが、深部構造や固定靱帯の緩みまでは対応しきれない場合もあります。
🔸 表情筋(主に笑筋・上唇挙筋など)の繰り返し動作
「笑ったときだけ深くなるほうれい線」は、表情筋の動きによる“動的シワ”の可能性が高いです。
このタイプは、長年の筋肉の動きのクセで皮膚に折れグセができてしまっている状態です。
→ リフトでは筋肉の動き自体にはアプローチできないため、改善には限界があります。
■ 外科手術(フェイスリフト)
〈特徴〉
外科的なフェイスリフトは、皮膚およびSMAS(表在性筋膜)層を切開・剥離し、たるんだ組織を物理的に引き上げて縫合する治療法です。
たるみの根本原因にアプローチするため、広範囲かつしっかりとしたリフトアップ効果が得られます
引き上げ効果は5~10年と、非常に長期的
首元までリフトする「フルフェイスリフト」や、下顔面を中心とした「ミニリフト」など、範囲や希望により手術方法を選択可能
〈限界〉
❌ 鼻翼基部の凹みには効果がない
フェイスリフトは皮膚と脂肪層の引き上げに特化した治療です。
そのため、ほうれい線の根本原因となる「鼻翼基部の陥凹(骨格の落ち込み)」には手が届きません。
→ 骨そのものの位置を変えることは不可能なため、凹みによる“線”は残ってしまうことが多くあります。
❌ ほうれい線の「深部の溝」までは改善しづらい
皮膚や皮下脂肪が持ち上がることで、影が薄くなったように見えることはありますが、
真皮の菲薄化や、筋肉の動きによってできた**深い折れグセ(静的・動的なシワ)**にまではアプローチできません。
→ 結果として、「顔は上がったけど、ほうれい線の溝は残っている」と感じる方も少なくありません。
❌ ダウンタイム・費用の負担が大きい
切開による施術のため、術後1〜2週間は腫れ・内出血が強く出る場合があります
術後の通院や縫合部位の管理が必要となり、日常生活・仕事復帰に制限が出ることも
費用相場は80~200万円程度と高額で、誰もが気軽に受けられる治療ではありません
▶ 結論:顔全体のリフトには効果的だが、「ほうれい線の消失」は別問題
外科的フェイスリフトは、確かにたるみをしっかり改善したい方には非常に有効な手段です。
しかし、“ほうれい線そのもの”の改善を第一に考える場合は、それだけでは不十分なケースが多いのが現実です。
当院では、手術に頼らずとも、注入や肌育成治療を組み合わせてほうれい線の根本改善を目指すご提案を行っています。
手術を検討中の方も、一度ノンダウンタイム治療との比較をご相談いただくことをおすすめします。
■ 糸リフト(スレッドリフト)
〈特徴〉
糸リフトは、特殊なコグ(トゲ)のついた吸収性の糸を皮下に挿入し、たるんだ組織を物理的に引き上げる施術です。
近年では、PDOやPCLなど体内に自然吸収される素材が主流で、安全性も高くなっています。
頬・フェイスラインのもたつきや中顔面の下垂に対して、ナチュラルなリフトアップ効果が期待できます
挿入した糸が刺激となり、周囲の組織でコラーゲンが生成されるため、肌質のハリ・弾力アップも期待できます
糸の種類や本数、挿入方向により、仕上がりの印象をある程度コントロール可能
詳しく知りたい方は併せてこちらの記事もご覧くださいませ。
〈限界〉
❌ 骨格(鼻翼基部)の凹みによるほうれい線には効果が届かない
糸リフトが作用するのは、皮膚〜皮下脂肪層の比較的浅い層です。
そのため、鼻の横の深い凹み(鼻翼基部の陥凹)など、骨格構造に起因する影にはアプローチできません。
→ その結果、「なんとなく顔全体は引き締まったが、ほうれい線だけは残ってしまった」という仕上がりになることもあります。
❌ 引き上げる角度や位置によって“見た目”は変わるが“溝そのもの”は消えにくい
糸の引き上げ方向を工夫することで、頬の位置が上がり、ほうれい線周辺の影が薄くなることはあります。
しかし、実際には皮膚のシワ・たるみの原因(真皮の薄さや脂肪・筋肉の変化)には直接作用しないため、
深く刻まれたほうれい線の「線」自体が完全になくなるわけではありません。
❌ 効果の持続は約6ヶ月〜2年
使用する糸の種類(PDO、PCL、PLLAなど)によって持続期間は異なりますが、
一般的には約6ヶ月〜2年で徐々に糸が吸収され、リフトアップ効果も弱まっていきます。
また、大きなたるみがある場合には複数本の糸挿入が必要となり、費用や施術時間も増加します。
▶ 結論:ナチュラルな若返りには有効だが、「線を消す」目的では限界あり
糸リフトは、ナチュラルに引き上げたい方や、たるみの予防・軽度のもたつき改善には非常に適した施術です。
しかし、構造的に深く刻まれたほうれい線を「線ごと無くす」には、糸単独では不十分なことが多くあります。
詳しく知りたい方は併せてこちらの記事もご覧くださいませ。
■ HIFU(ハイフ)
〈特徴〉
HIFU(High-Intensity Focused Ultrasound/高密度焦点式超音波)は、
皮膚の下にあるSMAS(表在性筋膜)や脂肪層にピンポイントで熱エネルギーを届け、組織を収縮・引き締める治療法です。
メスを使わず、リフトアップ効果が期待できる非侵襲的(切らない)治療
施術直後から引き締まりを感じられ、数週間〜数ヶ月でコラーゲン生成による引き上げ効果が高まる
当院では医療用ハイフ機器(例:ウルトラセルZi)を使用し、深さを変えて層別にアプローチが可能
ダウンタイムがほとんどなく、当日からメイク・入浴もOK
ナース施術可能なメニューもあり、コストを抑えながら定期的なメンテナンスがしやすい
〈限界〉
❌ ほうれい線の「溝」そのものには効果が限定的
HIFUは、あくまで皮膚深部(SMAS層)や脂肪層の引き締めを目的とした治療です。
そのため、真皮の菲薄化や表面のシワに直接作用するわけではありません。
→ 頬の下垂が原因で影ができていた場合には改善しますが、
→ 鼻翼基部の凹みや、深く刻まれた線そのものには届かず、見た目があまり変わらないケースもあります。
❌ 骨格や脂肪配置など、構造的な凹凸にはアプローチできない
HIFUは「下がった組織を引き締める」ことには優れていますが、
・骨格のくぼみ(鼻翼基部)
・脂肪のボリューム不足
といった、凹みを埋める必要のあるケースには不向きです。
→ 「肌は引き締まったが、線はそのまま」「思ったより変化が分からない」と感じる方もいらっしゃいます。
❌ 効果は個人差があり、継続的な施術が前提
HIFUの効果はゆるやかに現れ、半年〜1年程度で自然に戻るため、
理想的な状態を維持するには定期的な施術(6ヶ月〜1年に1回)が必要です。
→ また、皮膚が薄い方・脂肪が少ない方は引き締まりすぎてコケて見えることもあるため、適応判断が重要です。
▶ 結論:「たるみ予防・軽度の下垂」には最適、でも“線”を消すなら他の治療と併用が必要
HIFUは、皮膚を切らずにリフトアップができる点で非常に魅力的な治療ですが、
「影を薄くする」ことはできても、「ほうれい線の線自体を消す」治療ではないため、限界があります。
詳しく知りたい方は併せてこちらの記事もご覧くださいませ。
当院の見解:リフトアップ治療だけでは不十分なケースが多い理由
リフトアップ治療(HIFU・糸リフト・外科的リフトなど)は、皮膚や脂肪の下垂によって生じた“影”や“輪郭のぼやけ”に対しては一定の効果があります。
しかし、「ほうれい線の溝そのものを薄くする・消す」ためには、それだけでは足りないケースが大半です。
ほうれい線は、単に皮膚がたるんだから生じるのではなく、骨格・皮膚・脂肪・筋肉など複数の層が関与する複合的な構造シワだからです。
🔍 たとえば、当院では以下のように原因に応じて治療を組み合わせています
🦴 鼻翼基部の凹み → ヒアルロン酸注入
ほうれい線の起点となる「鼻の横のくぼみ(鼻翼基部)」は、加齢や骨格的要因で深く陥凹し、影が落ちやすくなるポイントです。
このくぼみを埋めるようにヒアルロン酸を少量注入することで、
ほうれい線の“溝の深さ”が改善され、全体の印象がぐっと若返ります。
☑ 自然な変化に仕上げるには、注入位置や深さのコントロールが非常に重要です。
☑ 当院では、表情や骨格に合わせたオーダーメイドの注入を行います。
💉 真皮のボリュームロス・皮膚のハリ不足 → グロースファクター注入
加齢によって、皮膚のハリを支えるコラーゲンやエラスチンが減少すると、皮膚自体がしぼみ、シワが刻まれやすくなります。
このような状態には、肌の土台を再構築する注入治療が有効です。
グロースファクター注射:成長因子を補うことで、コラーゲン生成を促進し、皮膚の厚み・弾力を改善
☑ 「盛る」ではなく「育てる」アプローチ
☑ 自然にふっくらした若々しい肌へ導きます。
😊 表情筋の動きによるシワ(動的シワ) → ボトックス注射
「笑った時だけほうれい線が深くなる」「疲れた時に線がくっきり出る」
そんな方には、表情筋(主に上唇挙筋群)の過剰な動きによる“折れグセ”が原因のことが多いです。
ボトックスを適切なポイントに少量注入することで、
筋肉の緊張を緩和し、表情による深いシワの刻み込みを予防できます。
☑ 効果は約3〜6ヶ月持続し、繰り返すことでシワが定着しにくくなります。
☑ 笑顔の印象を変えずに改善したい方にもおすすめです。
💡 当院の方針:「引き上げ」+「補う」+「育てる」の多角的アプローチがカギ
ほうれい線は、リフトアップだけでも、ヒアルロン酸だけでも、解決できないケースがほとんどです。
当院では、お一人おひとりの骨格・皮膚の状態・表情のクセを丁寧に診察し、必要に応じて下記のような複合治療を組み合わせてご提案しております。
主な原因 | 推奨治療 |
---|---|
骨格的なくぼみ(鼻翼基部) | ヒアルロン酸注入 |
真皮の薄さ・ハリ不足 | グロースファクター |
表情のクセによる折れグセ | ボトックス |
頬脂肪の下垂 | 糸リフト、HIFU、外科的リフト |
ほうれい線が気になる方へ|まずは専門医の診察を
「たるみ治療を受けたのに、ほうれい線が残ってしまった…」
「リフトアップはしたけど、線そのものが薄くならない…」
そんなお悩みをお持ちの方は、ほうれい線の構造的な原因に対するアプローチが不足している可能性があります。
大阪Houreisen美容皮膚科では、ほうれい線を専門に診てきた医師が、皮膚・脂肪・筋肉・骨格など多層的な観点から原因を診断し、
単一の施術に偏ることなく、必要に応じてリフトアップ・注入・肌育成を組み合わせた最適な治療プランをご提案しております。
✅ 当院では、以下のようなお悩みに対して最適な施術をご提案しています
お悩みの主な原因 | 当院の推奨施術 |
---|---|
頬のたるみによる影の落ち込み | 糸リフト、デンシティ、ハイフ、ジャルプロスーパーハイドロ、プロファイロ |
鼻翼基部の骨格的なくぼみ | ヒアルロン酸注入 |
皮膚のハリ・厚みの低下 | グロースファクター、スネコス、プルリアルデンシファイ |
表情のクセによる動的シワ | ボトックス注射 |
ほうれい線に直接的な効果よりも相乗効果が期待◎
🪡 頬のたるみによる影 → 糸リフト(スレッドリフト)
中顔面の脂肪が下がると、ほうれい線の外側に影が落ち、線がより深く見えるようになります。
そのような場合には、皮膚の下に特殊なコグ付き吸収糸を挿入して、物理的にたるみを引き上げる「糸リフト」が効果的です。
☑ 直後から引き上げ効果を実感
☑ コラーゲン生成による肌質改善も期待でき、一石二鳥の若返り治療
☑ 骨格的な凹みにアプローチできないため、ヒアルロン酸や肌育成治療との併用が◎
💉 注入でのたるみ改善 → リフトアップ注射(ジャルプロスーパーハイドロ/プロファイロ)
“盛らずに引き上げる” 肌そのものを再構築する次世代バイオリモデリング治療
ジャルプロスーパーハイドロ(Jalupro Super Hydro)やプロファイロ(Profhilo)は、
従来のヒアルロン酸のように「ボリュームを足す」のではなく、皮膚の構造を再構築して内側から肌を引き締めるという、
新しい考え方のリフトアップ注射(バイオリモデリング製剤)です。
🔬 ジャルプロスーパーハイドロの特徴
高分子・低分子ヒアルロン酸+アミノ酸+ペプチドの組み合わせ
→ コラーゲン・エラスチンの合成を強力に促進
皮膚の深層から水分保持力を向上させ、乾燥によるたるみを改善
加齢や紫外線ダメージで衰えた靭帯(リガメント)を強化
→ フェイスラインや中顔面の“構造的な下垂”を支える効果も期待
全体的にツヤ感・明るさ・リフト感が自然にアップし、顔全体の印象が引き締まるアンチエイジング注射
こちらの男性では、皮膚の引き締めとともに中顔面~下顔面にかけての輪郭のゆるみが自然に改善。
特に「疲れて見える印象」「軽度のたるみ」に対し、ナチュラルでフレッシュな印象への変化が見られました。
⚠ ただし、ほうれい線の“溝”改善には限界も
🔊 皮下組織の引き締め → HIFU(ハイフ)・デンシティ
切らずに肌の奥から引き上げる、超音波による“内部リフト”治療
HIFU(High Intensity Focused Ultrasound/高密度焦点式超音波)は、
超音波の熱エネルギーを皮膚表面にダメージを与えず、真皮・脂肪層・SMAS筋膜までピンポイントに加熱することで、
たるみやもたつきの原因に直接アプローチする非外科的リフトアップ治療です。
特に当院では、最新型の「デンシティ(DENSITY)」も導入しており、より高密度かつ均一な熱エネルギーで効果の最大化が可能です。
こちらの男性は、HIFU単独ではなく、肌育成注射なども併用されたことでフェイスラインが非常にスッキリとシャープな印象に。
HIFUは男性の厚みのある皮膚にも対応可能で、輪郭改善を目的とした引き締め治療としても高い評価を得ています。
🔊 真皮層のリモデリング → デンシティ(モノポーラ×バイポーラRF)
高周波(RF)の熱エネルギーで、肌を“内側から育てて引き締める”タイトニング治療
デンシティは、モノポーラ(深部)とバイポーラ(表層)という2種類の高周波(RF)を同時に照射することで、
皮膚の浅い層から深い層まで効率的に加熱し、肌全体のリモデリング(再構築)を促す医療用タイトニング機器です。
🔬 デンシティのメカニズムと特徴
真皮層の線維芽細胞を刺激し、コラーゲン生成を活性化
毛穴や小ジワの改善、肌の弾力性アップ、ハリ感の回復
即時的なタイトニング効果+中〜長期的なリフト効果の両立
安全性の高い設計でありながら高出力の照射が可能
効果の持続期間は4〜6ヶ月(最長で約1年)とされ、継続的な肌の質感改善にも◎
こちらの患者様では、デンシティ照射後すぐにフェイスラインのたるみが軽減し、特に口横のもたつきがスッキリとした印象に。
軽度〜中等度のたるみに対して、切らずに肌を引き締めたい方に非常に適した選択肢です。
💬 「まだ手術はしたくない」「まずは相談だけでも」という方も歓迎です
当院では、“患者様が納得して安心できる治療”を第一に、十分なカウンセリング時間を設けております。
無理な勧誘や、不要な施術のご提案は一切いたしません。
「自分のほうれい線には、何が原因で、何をすればいいのか知りたい」
そのようなご希望があれば、まずは診察だけでも構いません。
一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
当院では、無料カウンセリングにて一人ひとりのシワの状態を見極めたうえで、最適なご提案をいたします。
ぜひお気軽にご相談ください。