「口元がたるんで、急に老けて見える」「怒っていないのに、不機嫌そうに見られる」
鏡を見て気になるその線は、ほうれい線でしょうか。それとも、口角の下に伸びるマリオネットラインでしょうか。どちらも口元の印象を変えますが、できる場所も、治療で改善したい部分も違います。
この記事では、ほうれい線とマリオネットラインの違い、目立つ原因、当院で行っている治療を、実際の症例とともにご紹介します。
この記事の結論
鼻の横から口元へ伸びるのが「ほうれい線」、口角の下から顎へ伸びるのが「マリオネットライン」です。
マリオネットラインの主な原因は、たるみとくぼみです。くぼみにはヒアルロン酸、たるみには糸リフト・ハイフ・デンシティを使います。たるみとくぼみの両方がある方は、治療を組み合わせると、より改善効果が高くなります。
ほうれい線とマリオネットラインの違いとは?

ほうれい線とマリオネットラインがつながったように見える方もいらっしゃいます。頬から口角の下までお肉がたるんでいると、口元全体が重く見えます。
マリオネットラインが目立つ5つの原因
口元を支える靭帯がゆるむ
皮膚や脂肪をつなぎ留める「靭帯」は、お顔の支えです。加齢によってこの支えがゆるむと、頬や口角の周りのお肉が下がり、マリオネットラインの外側にかぶさるようになります。
口角を下へ引く筋肉の働き
口角を下へ引く「口角下制筋」や、首から下顔面に広がる「広頸筋」も関係します。下へ引く力が強い方は、口角が下がってへの字口に見えやすくなります。
頬からフェイスラインの脂肪がたるむ
頬の脂肪がたるみ、口角の横や顎の近くに集まると、ふくらんだ部分と溝との間に段差ができます。その影で、マリオネットラインが深く見えるのです。
口角の横からフェイスラインにかけての脂肪は「ジョールファット」と呼ばれます。ここが下がると、顎の輪郭もぼやけてきます。
土台となる骨が痩せる
年齢とともに、下顎などの骨も痩せてきます。土台が小さくなると、その上にある皮膚や脂肪の支えが弱くなり、くぼみやたるみが目立ちやすくなります。
皮膚のハリ・弾力が低下する
コラーゲンやエラスチンが減ると、皮膚がたるみやすくなります。口を動かした時のシワも残りやすくなり、口角の下の溝がくっきりしてきます。
口角が下がっているのか、お肉がかぶさっているのか、溝が深いのか。当院では実際のお顔を診察し、どの部分を改善すると印象が変わるのかを考えます。
自分にはどの治療が合う?口元の悩み別に見る
たとえば、たるんだ頬を糸リフトで引き上げても、くぼみが残る方はいらっしゃいます。反対に、ヒアルロン酸で溝が浅くなっても、頬のたるみが変わらないことがあります。そのような方には、両方の治療を組み合わせます。
ほうれい線とマリオネットラインの治療方法・症例
写真は当院の患者様の経過です。効果や持続には個人差があります。掲載する料金は現在の通常料金で、過去の症例の支払額とは異なる場合があります。すべて自由診療・税込です。
グロースファクター|ほうれい線のハリを改善する
グロースファクターは、コラーゲンを増やし、ほうれい線のシワやくぼみを自然に改善する治療です。すぐに大きく膨らませる治療ではなく、半年ほどかけて仕上がります。効果が長期間持続する方が多く、自然な仕上がりを長く保ちたい方にご提案しています。
マリオネットラインは、当院ではグロースファクター治療の適応外です。
口角の下は、たるんだお肉の重さがかかる部位です。コラーゲンを増やして皮膚にハリが出ても、ほうれい線ほどの効果は見込めません。マリオネットラインが気になる方には、リフトアップ治療やヒアルロン酸などをご案内します。
60代女性|ほうれい線グロースファクターの2年後

2年後も、治療前よりほうれい線が目立ちにくくなっています。一方、治療していない口元のシワには、年齢とともに変化が見られます。ほうれい線を治療した効果と、お顔全体の経年変化が分かる症例です。
治療内容・経過:ほうれい線グロースファクター注射。治療前と2年後。
通常料金:両側1回180,000円(麻酔込み)。追加注入を行う場合は1回90,000円。
主なリスク:腫れ・内出血・違和感・左右差、膨らみすぎ・しこり・凹凸など。ヒアルロン酸のような溶解注射はありません。
30代女性|写真で気になり始めたほうれい線

30歳を過ぎてから、写真に写ったほうれい線が気になってきた方です。治療後は、口元のシワが薄くなっています。もともと若かった頃に近づくような、自然な変化を好まれる方には、グロースファクターが合います。
治療内容・経過:ほうれい線グロースファクター注射。治療前と6か月後。
通常料金:両側1回180,000円(麻酔込み)。追加注入を行う場合は1回90,000円。
主なリスク:腫れ・内出血・違和感・左右差、膨らみすぎ・しこり・凹凸など。ヒアルロン酸のような溶解注射はありません。
グロースファクター治療について / グロースファクターとヒアルロン酸の違い
ヒアルロン酸|ほうれい線やマリオネットラインの溝を補う
ヒアルロン酸は、くぼんだ部分にボリュームを補い、溝や影を目立ちにくくする治療です。直後から効果を実感できるため、できるだけ早く改善したい方に向いています。
マリオネットラインでは、溝を補うだけでなく、周囲を支えるように注入することもあります。当院では、口元が不自然に膨らまないよう、注入する場所・層・量を見極めて治療します。
70代男性|マリオネットラインにヒアルロン酸2本を注入

マリオネットラインのくぼみにヒアルロン酸を注入し、口角の下の影を改善した症例です。
治療内容・経過:マリオネットラインにボリューマXC2本を注入。写真は治療前と1か月後。
通常料金:1本目77,000円+2本目69,800円=146,800円。現在の通常料金による計算です。
主なリスク:腫れ・内出血・痛み・しこり・左右差・感染・アレルギー・血流障害など。
50代女性|口角の下のくぼみをヒアルロン酸で改善
ボラックスXCを注入し、マリオネットラインを改善した症例です。
治療内容・経過:マリオネットラインへのヒアルロン酸注射(ボラックスXC)。写真は治療前と直後。
通常料金:1本77,000円、2本目以降1本69,800円。使用本数により総額が変わります。
主なリスク:腫れ・内出血・痛み・しこり・左右差・感染・アレルギー・血流障害など。
ほうれい線とマリオネットラインを、それぞれに合う注入治療で改善

マリオネットラインのくぼみにはヒアルロン酸を、ほうれい線にはグロースファクターを使用しています。こちらは施術直後の写真です。ほうれい線のグロースファクターは、この後数か月かけて効果が出てきます。
治療内容・経過:ほうれい線グロースファクターと、マリオネットラインへのヒアルロン酸注射。写真は治療前と直後。
通常料金:グロースファクター両側180,000円、ヒアルロン酸1本77,000円(2本目以降1本69,800円)。総額は使用本数により異なります。
主なリスク:腫れ・内出血・痛み・しこり・左右差・感染・アレルギー・血流障害など。腫れ・内出血・違和感・左右差、膨らみすぎ・しこり・凹凸など。ヒアルロン酸のような溶解注射はありません。
ヒアルロン酸の持続は、使用する製剤や量、注入した部位によって変わります。追加を希望される場合も、前回のヒアルロン酸によるふくらみがどれだけ残っているかを診察し、注入に適した時期と必要な量をご説明します。
ヒアルロン酸治療について / ほうれい線のヒアルロン酸症例・効果 / ヒアルロン酸だけで十分に改善しない場合
ハイフ・デンシティ|頬や口元のたるみを引き締める
頬のお肉が多く、口元やフェイスラインのもたつきをすっきりさせたい方には、ハイフをご提案しています。当院のウルトラセルZiは、超音波の熱を使い、皮膚を引き締める照射と、脂肪を減らす照射を使い分けられます。
ウルトラセルZi|頬のたるみ・もたつきの経過

頬から口元にかけてのもたつきが減り、輪郭がすっきりしています。ハイフは、ほうれい線のくぼみに直接ボリュームを足す治療ではありません。頬のお肉やたるみが気になる方に合う治療です。
治療内容・経過:ウルトラセルZiによるハイフ。治療前と4か月後。
通常料金:頬54,800円、頬+顎下69,800円、全顔+顎下98,000円。施術範囲により異なります。
主なリスク:赤み・腫れ・痛み・むくみ、やけど・しびれ・頬こけなど。
脂肪はあまり減らさず、皮膚のハリを出したい方には、RF(高周波)治療のデンシティをご提案しています。ほうれい線のすぐ外側や、マリオネットライン周辺のたるみにも使います。デンシティは大阪院で取り扱っています。
ハイフ・デンシティともにメイクは直後から可能です。効果は時間をかけて高まり、2〜3か月後が効果のピークとされています。
デンシティの通常料金:顔または首300ショット78,000円、顔+首500ショット116,000円。
主なリスク:赤み・腫れ・痛み・内出血・やけどなど。
ハイフについて / ほうれい線へのハイフ治療 / デンシティについて
糸リフト|下がった頬のお肉を引き上げる
口角の横にお肉がかぶさり、マリオネットラインが目立つ方には、糸リフトが合います。小さな突起のついた糸で頬のお肉を引き上げ、口元やフェイスラインのたるみを改善します。
メスで皮膚を切らずに行え、直後から引き上がりを実感できる治療です。
60代女性|糸リフトとヒアルロン酸で、たるみとくぼみを改善

特に左側のマリオネットラインが気になっていた方です。糸リフトで頬のお肉を引き上げ、ヒアルロン酸でくぼみを改善しました。左右のバランスも整えています。
治療内容・経過:糸リフトと、マリオネットライン・ほうれい線へのヒアルロン酸注射。写真は治療前と直後。
通常料金:糸リフト1本22,000〜27,000円、ヒアルロン酸1本77,000円(2本目以降1本69,800円)。使用本数により総額が変わります。
主なリスク:腫れ・内出血・痛み・突っ張り感・左右差・へこみ・感染、糸の露出など。まれに神経や耳下腺を傷つけることがあります。腫れ・内出血・痛み・しこり・左右差・感染・アレルギー・血流障害など。
60代女性|糸リフトで口元とフェイスラインのたるみを改善

お顔全体のたるみが気になっていた方です。糸リフトで頬のお肉を引き上げ、口元からフェイスラインをすっきりさせました。
治療内容・経過:糸リフト。写真は治療前と直後。
通常料金:PCL1本22,000円、PLCL1本27,000円。使用本数により総額が変わります。
主なリスク:腫れ・内出血・痛み・突っ張り感・左右差・へこみ・感染、糸の露出など。まれに神経や耳下腺を傷つけることがあります。
糸リフトでは、口元の突っ張り感や腫れ、内出血が出る場合があります。1週間ほどで見た目が自然でも、ご自身では口を動かした時の違和感が残ることがあります。大事な予定がある方は、2週間〜1か月ほど余裕を持ってご相談ください。
プロファイロ・ジャルプロスーパーハイドロ|肌のハリを高める
口元だけでなく、お顔全体のハリが落ちてきた方には、プロファイロやジャルプロスーパーハイドロという注入治療もあります。ヒアルロン酸で溝を埋める治療とは違い、皮膚のハリや弾力の改善を目指します。
プロファイロは、架橋剤を使わないヒアルロン酸製剤です。当院では、お顔の状態に合わせて注入する位置を調整しています。初回は1か月程度の間隔で2〜3回行うことをご案内しています。
40代女性|プロファイロとほうれい線治療を併用

お顔全体にプロファイロを行い、ほうれい線にはグロースファクターを併用した症例です。写真の変化には両方の治療が関わっています。
治療内容・経過:全顔プロファイロ+ほうれい線グロースファクター。治療前と6か月後。
通常料金:プロファイロ1回2cc79,800円。初回2〜3回の場合159,600〜239,400円。ほうれい線グロースファクター両側1回180,000円は別途です。
主なリスク:注射部位のふくらみ・赤み・腫れ・内出血・痛み・アレルギーなど。併用したグロースファクターではしこり・凹凸などが生じる可能性もあります。
ジャルプロスーパーハイドロは、ヒアルロン酸にアミノ酸やペプチドを配合した製剤です。お顔のハリや、軽度のたるみが気になる方にご提案しています。お肉のたるみが強い場合は、糸リフトなどを組み合わせることもあります。
ジャルプロスーパーハイドロの通常料金:1回2.5cc69,800円。初回は約1か月間隔で3回が目安(計209,400円)。
主なリスク:注射部位のふくらみ・赤み・腫れ・内出血・痛み・アレルギーなど。
プロファイロについて / ジャルプロスーパーハイドロについて
ボトックス|下がって見える口角を改善する
口角を下へ引く筋肉の働きが強い方は、ボトックスでその力を和らげると、口角が下がった印象を改善できます。口角下制筋や広頸筋など、どの筋肉が関係しているのかを診察して注射します。
通常料金:コアトックスによる口角挙上13,000円、広頸筋リフト48,000円(ストロング55,000円)。
主なリスク:腫れ・内出血・左右差・笑いにくさなど。広頸筋への注射では、飲み込みにくくなることがあります。
コアトックスは国内未承認の製剤で、当院では医師による個人輸入(輸入代行を含む)で入手しています。
主な治療の料金
同じマリオネットラインでも、必要な治療や注入量は変わります。診察でおすすめの治療をご説明し、本数や回数を含めた総額を、施術前にお伝えします。
マリオネットラインのヒアルロン酸注射では、1本または2本使うことが多いです。
| 治療 | 通常料金(税込) |
|---|---|
| ヒアルロン酸 ジュビダームビスタ | 1本77,000円 2本目以降は1本69,800円 |
| 糸リフト | PCL:1本22,000円 PLCL:1本27,000円 |
| ハイフ ウルトラセルZi | 頬54,800円 頬+顎下69,800円 |
| デンシティ | 顔または首300ショット 78,000円 |
| プロファイロ | 1回2cc79,800円 |
| ジャルプロ スーパーハイドロ | 1回2.5cc69,800円 |
| ボトックス 口角挙上 | コアトックス13,000円 |
| ほうれい線 グロースファクター | 両側180,000円 追加注入90,000円 |
糸リフトは、両側合わせて8〜14本を使うことが多い治療です。たとえばPCL8本なら176,000円、PLCL8本なら216,000円です。必要な本数は、たるみの範囲や程度に合わせてご説明します。
ご自宅で気をつけたいこと
保湿や紫外線対策は、皮膚のハリを保つために続けていただきたいケアです。洗顔やスキンケアでは、肌を強くこすったり、引っ張ったりしないようにしましょう。
急激なダイエットで頬のお肉が減ると、皮膚が余ってたるみ、マリオネットラインやほうれい線がかえって目立つことがあります。無理な食事制限は避け、たんぱく質のおかずや野菜も取りながら、体重を管理してください。
強いマッサージや、口元を大きく動かし続ける顔の筋トレは、当院ではおすすめしていません。マリオネットラインを薄くしようと頑張って、かえってシワやたるみを目立たせてしまっては残念です。
よくあるご質問
ほうれい線とマリオネットラインが両方あります。どちらから治療したらいいですか?
いちばん気になる部位から治療しても構いませんし、同時に治療することもできます。糸リフトは必須ではありません。頬のたるみが口元全体にかぶさっている方では、糸リフトで引き上げたうえで、残るくぼみにヒアルロン酸を注入すると、口元がすっきりします。ご希望とご予算も伺い、治療の順番をご相談します。
マリオネットラインは、保湿やマッサージで消せますか?
マリオネットラインは、保湿やマッサージでは消せません。強いマッサージや顔の筋トレは、皮膚への刺激や口元の動きによって、かえってシワやたるみを目立たせる場合があるため、当院ではおすすめしていません。
ヒアルロン酸は、ほうれい線とマリオネットラインに同じ日に注入できますか?
同じ日に治療できます。部位ごとに、くぼみの深さや皮膚の状態に合う製剤を選び、注入する場所・層・量を決めます。必要な本数と総額は、施術前にご説明します。
マリオネットラインにグロースファクターは使えますか?
当院では、マリオネットラインをグロースファクター治療の適応外としています。たるんだお肉の重さがかかる部位なので、コラーゲンを増やして皮膚のハリを改善しても、ほうれい線ほどの効果が見込めないためです。糸リフトやヒアルロン酸など、口元の状態に合う治療をご案内します。
ほうれい線には、ヒアルロン酸とグロースファクターのどちらがいいですか?
できるだけ早くほうれい線を目立ちにくくしたい方には、ヒアルロン酸が向いています。直後から効果を実感できる治療です。自然な変化と長い持続を希望される方には、グロースファクターをご提案しています。半年ほどかけて仕上がり、効果が長期間持続する方が多い治療です。
口元全体を、自然に若々しく見せることはできますか?
ほうれい線だけでなく、口角の下の溝や、フェイスラインのもたつきも改善すると、口元全体の印象が変わります。たるんだ頬のお肉を引き上げるには糸リフトが効果的です。くぼみにはヒアルロン酸を使うと綺麗に仕上がることが多いです。たるみとくぼみの両方がある方では、組み合わせると、より改善効果が高くなります。
ダウンタイムが少ない治療はありますか?
ハイフやデンシティは、施術直後からメイクができます。注入治療も大きな腫れは出にくいことが多いですが、内出血が出ると1〜2週間ほど目立つ場合があります。糸リフトでは、見た目が自然でも、口を動かした時に突っ張り感が残ることがあります。仕事やご予定に合わせて、治療日をご相談ください。
まとめ|口元のたるみやシワが気になったら

ほうれい線は鼻の横から口元へ、マリオネットラインは口角の下から顎へ伸びる溝です。たるんだお肉を引き上げるのか、深くなったくぼみを補うのかで、合う治療は変わります。
口元は、お顔の印象を大きく左右します。ほうれい線だけでなく、口角の下やフェイスラインも一緒に改善することで、自然に若々しく見せられる方もいらっしゃいます。
「自分はほうれい線なのか、マリオネットラインなのか分からない」「どの治療を受けたらいいか分からない」という段階でも、ご相談いただいて大丈夫です。
しっかり診察し、おすすめの治療、どこまで改善できるのか、費用や注意点をご説明します。カウンセリングだけでも構いません。お話を聞いてから、一度持ち帰ってご自宅で検討していただいて大丈夫です。














