著者:
ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisenスキンクリニック / 東京Houreisenスキンクリニック / 名古屋Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会代表 笹川新也 ドクター紹介はこちら
結論から言うと、ミューイング(舌の位置を正す習慣)だけで、すでに目立っているほうれい線が改善するという医学的エビデンスは現時点ではありません。
SNSや動画で「舌の位置を変えれば顔が若返る」「ミューイングでほうれい線が消える」といった情報を目にする機会が増えていますが、 それらの多くは個人の体験談や理論的推測にとどまっています。
そもそもミューイングとは?
ミューイング(Mewing)とは、 舌を上顎に密着させ、口を閉じ、鼻呼吸を行うという舌・口腔姿勢の習慣を指します。
本来は小児〜成長期の顎顔面発育を背景に提唱された概念であり、 成人のシワ・たるみ治療として確立された医療行為ではありません。
ミューイングとほうれい線の関係|医学的な整理
✔ 理論上「影響しうる」こと
- 口呼吸の改善により、口輪筋の過緊張が軽減する可能性
- 姿勢・表情のクセが是正されることで「進行を遅らせる補助」になる可能性
✖ 実際に「証明されていない」こと
- 真皮コラーゲンが増える
- 皮膚の溝(刻まれたほうれい線)が浅くなる
- 下垂した脂肪や骨格変化が元に戻る
現在、ミューイングによって成人のほうれい線が改善したと示す 信頼性の高いランダム化比較試験(RCT)や系統的レビューは存在しません。
なぜ「ミューイングでは治らない」のか
ほうれい線の主因は、以下の構造変化にあります。
- 真皮コラーゲン・エラスチンの減少
- 頬脂肪(ナゾラビアルファット等)の下垂
- 鼻翼基部や上顎骨の骨量減少
これらは舌の位置を変えても回復しない領域です。
つまりミューイングは、 「土台が崩れた家の中で姿勢を正す行為」に近く、 構造自体を修復する力はありません。
誤解されやすいポイント
「ミューイングで顔が変わった人がいる」
- 体重変化
- 写真条件(角度・光)
- 表情の変化
「続ければいつか消えるはず」
刻まれたシワ・影・段差は自然に消えることはありません。 むしろ放置すると進行します。
ミューイングの正しい位置づけ
ミューイングは「治療」ではなく、「進行予防の補助習慣」です。
- ✔ ほうれい線を治す → ❌
- ✔ これ以上悪化させない意識づけ → ⭕
ほうれい線を改善したい場合の現実的な選択
医師の一言|なぜ曖昧なことを言わないのか
ミューイングで治ると言った方が、耳障りは良いかもしれません。 しかし、医学的に言えないことを言わないのが、私たちの責任だと考えています。
ほうれい線は「努力不足」でできるものではありません。 原因を正しく診断し、必要な分だけ治療する。 それが最も安全で、結果的に近道です。
医療法人新月会代表
笹川 新也
あわせて読みたい|理解を深めたい方へ
まずは診断から
「自分のほうれい線は、どこが原因なのか」 それを知らずにセルフケアを続けるのは遠回りです。









