著者:
ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック/名古屋Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会代表 笹川新也 ドクター紹介はこちら
この記事の結論
笑った時だけ出て、無表情に戻ると目立たなくなるシワは「笑いじわ」であることが多く、表情筋の動きや乾燥、小じわが関係しています。
一方で、笑った後にもシワが残る、無表情でも鼻横から口元にかけて線が見える場合は、すでに「ほうれい線」や刻まれジワの要素が入っていることが少なくありません。
この違いで対策は変わります。笑いじわは表情のコントロールや肌質改善、ほうれい線は皮膚のボリュームの補正や、やたるみの改善を含めた治療を考えるとより効率的です。
「鏡を見るたびに、口元のシワが気になる…」
そんな方の中には、“笑いじわ”と“ほうれい線”の違いがよくわからないという方も多くいらっしゃいます。
実際の診療でも、「ほうれい線は笑った時にだけ出るシワだと思っていたのに、最近は戻りにくくなってきた。無表情時でも気になるようになった」「これは表情じわなのか、もうほうれい線なのか判断がつかない」とご相談いただくことがあります。
先に結論をお伝えすると、笑った時にだけ出る線は“笑いじわ”の要素が強く、無表情でも残る線は“ほうれい線”の要素が強いです。
ただし実際には、この2つが完全に別々というより、途中から重なってくる方も少なくありません。
こんなふうに感じていませんか?
・笑うと口元に線が出るのは前からだったのに、最近は戻りにくい
・メイクをしても口元の影が気になる
・ボトックスでよいのか、ほうれい線治療が必要なのか分からない
・できれば不自然な治療は避けたいが、何もしないのも不安
このページでは、笑いじわとほうれい線の違いを整理したうえで、今の自分にどの対策が合いやすいのかを、できるだけ分かりやすくご説明します。

「笑いじわ」と「ほうれい線」の違いとは?原因・特徴・対策を徹底解説
笑いじわとほうれい線、似ているようで対策は同じではありません
口元に出る線はひとまとめにされがちですが、実際には原因が違います。
そのため、見た目が似ていても、合う対策は同じではありません。
見分け方のポイントは「出るタイミング」と「戻り方」です
■ 笑いじわとは?
笑いじわは、表情筋の動きによって生じる浅いシワです。
たとえば、笑った時に目尻や口角周辺に現れる線で、会話中や表情が豊かな時に出やすく、無表情に戻ると目立たなくなることが多いです。
つまり、笑いじわは一時的に現れる“動きに伴うシワ”です。
ただし、年齢とともに肌の弾力が落ちてくると、表情を戻してもしばらく線が残ることがあります。さらに進むと、表情のクセがそのまま刻まれて、定着したシワのように見えてきます。
■ ほうれい線とは?
ほうれい線は、鼻の横から口角へと斜めに走る溝状のラインです。
特徴としては、以下のようなものがあります。
・無表情でも見える
・年齢とともに深くなりやすい
・写真やふとした横顔で目立ちやすい
原因は表情だけではなく、主に以下のような構造的変化です。
・頬の脂肪の下垂
・真皮のコラーゲン、エラスチンの減少
・骨格のボリューム変化
・皮膚そのもののハリ低下
このため、無表情でも見えるほうれい線は、スキンケアだけで大きく変えるのは難しいことが多く、皮膚の土台そのものの改善を含めて考える必要があります。
| 種類 | 主な原因 | 出やすい部位 | 見分け方 |
|---|---|---|---|
| 笑いじわ | 表情筋の動き、乾燥、弾力低下 | 目尻・口元 | 笑うと出るが、表情を戻すと薄くなる |
| ほうれい線 | 脂肪の下垂、皮膚の老化、骨格変化 | 鼻横〜口角 | 無表情でも残りやすい |
自分はどちら寄り?簡単な見分け方
・笑った時だけ線が出る → 笑いじわ要素が中心
・笑った後もしばらく残る → 笑いじわが、刻みジワに進行中
・無表情でも線や影が見える → 刻みジワ、ほうれい線要素が強い
なお、「笑った時にできるほうれい線」については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
美容皮膚科での治療アプローチ|しわの種類別に考える
【笑いじわ】への対策
笑いじわは、動きに伴って出るシワです。
そのため、考え方としては「表情筋の動きを和らげる」「肌のハリ低下を補う」の2方向になります。
■ ボトックス注射(ボツリヌストキシン製剤)
ボトックスは、表情筋の力を一時的に和らげる治療です。
笑った時にほうれい線が強く出る方の中には、笑う時の筋肉の使い方が影響しているケースがあります。そのような場合、ボトックスで動きを調整すると、笑った時の線が出にくくなることがあります。
特に、笑った時に歯茎が見えやすいガミースマイル傾向のある方では、適応になることがあります。
一方で、無表情でも目立つほうれい線そのものを改善する治療ではありません。笑った時のシワには合っても、無表情時でも目立つほうれい線には別のアプローチが必要です。
ほうれい線が深く刻まれることの予防にも
笑った時に毎回強く折れ曲がる状態が続くと、将来的にシワが無表情時でも固定化しやすくなります。
そのため、適応がある方では、ボトックスは“動的シワ対策”だけでなく、“シワの進行・定着を防ぐ”という意味でも役立つことがあります。
注意点
持続は一般的に3〜6か月程度で、継続する場合は繰り返し治療が必要です。継続することで持続期間が長くなることがあります。
また、適応でない方に打つと、笑顔が不自然に見えることがあります。笑いじわに見えても、実際には骨格や皮膚の問題が大きい方もいるため、ここは見極めが大切です。
詳しくは、笑った時に目立つほうれい線へのボトックス治療もご参照ください。
症例 20代女性 ほうれい線(ガミースマイル)ボトックス

■ スネコス・リジュラン系・プルリアルデンシファイなどの肌育注射
笑った後にしわが戻りにくい方では、表情の問題だけでなく、肌のハリ低下が関わっていることもよくあります。
そのような場合、真皮に働きかける肌育注射は、肌質改善の選択肢になります。
これらの治療は、コラーゲンやエラスチンの産生を促し、肌の内側からハリや弾力を補っていくものです。ちりめんジワや乾燥ジワ、浅い笑いじわには役立つことがあります。
例えば以下の製剤が候補として挙げられます。
▶ スネコス注射
▶ リジュラン系製剤
▶ プルリアルデンシファイ注射
ただし、ほうれい線に対して、これだけで大きく改善させることは難しいです。目元の小ジワ、目の下のクマには一定の効果があります。
■ スキンケア(保湿・レチノール)
スキンケアは、笑いじわや浅い乾燥小ジワの予防・補助としては意味があります。
一方で、無表情でも見えるほうれい線や、構造的に落ち込んだ線を大きく変えるのは難しいのが現実です。
▶ Nasora HCクリーム
Nasora HCクリームは、「Houreisenスキンクリニック(東京・大阪・名古屋)」統括院長 笹川新也が監修したスキンケアクリームです。保湿だけでなく、ハリ感やエイジングケアまで意識した処方になっています。
プロテオグリカン、ナイアシンアミド、ペプチド、バクチオール、DMAE、EGFなどを配合し、乾燥しやすい口元のケアや肌の土台づくりをサポートします。
ただ、こうした外用は“今後の悪化予防や補助”としては有用でも、すでに目立っている溝そのものを大きく持ち上げる治療ではありません。治療と併用することで真価を発揮するでしょう。
- プロテオグリカン:高い保水力で乾燥を防ぎます
- ナイアシンアミド:バリア機能や肌荒れ予防をサポートします
- ペプチド:ハリ感を支える成分です
- バクチオール:刺激を抑えながらエイジングケアを行いたい方に向きます
- DMAE:引き締まり感を補う目的で配合されています
- EGF:肌のターンオーバーやなめらかさを支える成分です
▶ レチノール配合の美容液
レチノールはターンオーバーやコラーゲン産生をサポートする成分で、長期的には小ジワや質感改善に役立つことがあります。
ただし、赤みや皮むけが出やすいため、肌質に合わせて段階的に使うことが大切です。
ほうれい線への対策
ここからは、無表情でも残る“ほうれい線”寄りのケースについてです。
このタイプは、肌表面だけでなく、真皮・脂肪・骨格など複数の要素が重なって目立っていることが多いです。
● グロースファクター注射
当院がほうれい線治療で重視しているのが、グロースファクターです。
グロースファクターは、肌の深い層にある線維芽細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチンの再構築を促すことで、皮膚の土台から自然なふくらみを目指す治療です。
ヒアルロン酸のように“その場で埋める”治療とは少し役割が異なり、「不自然に膨らませたくない」「長く自然に改善したい」「皮膚の土台そのものを整えたい」という方に向きやすい治療です。
実際、笑った後に残る線や、無表情でも目立つほうれい線では、表面だけでなく真皮の衰えが関わっていることが多いため、こうした土台改善の考え方が合いやすい方は少なくありません。
詳しくは、ヒアルロン酸との違いも参考になると思います。
こちらの症例は60代女性です。鼻横の深いシワが目立ちにくくなっています。
症例 グロースファクター 60代女性

● グロースファクター注射+ボトックス注射
グロースファクター注射は、ボトックス注射との相性も良く、笑いジワ+ほうれい線をいずれも治療できます。
症例 30代女性 グロースファクター+ボトックス
症例 40代女性 グロースファクター+ボトックス

● ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸は、凹みやボリュームロスがはっきりある部分に、比較的即時性を持ってアプローチしやすい治療です。
「まず見た目を整えたい」「左右差を調整したい」という方には向くことがあります。
持続力重視の方や、より自然な仕上がりを求めるケースでは、まずはグロースファクターで土台を整えつつ、必要な部位だけヒアルロン酸で形を補う、という考え方が合う方も多いです。
こちらの症例は30代女性です。ヒアルロン酸注射にてくっきりしたほうれい線が自然に薄くなっています。
症例 30代女性 ヒアルロン酸注射

■ HIFU(高密度焦点式超音波)
HIFUは、熱エネルギーで皮膚の深部やSMAS周辺にアプローチし、引き締めやリフトアップを狙う治療です。
フェイスラインのもたつきや中顔面のたるみ感が背景にある方では、補助的な選択肢になります。
ただし、鼻横の深い溝そのものを単独でしっかり改善するには限界があることも多く、ほうれい線の原因が真皮の痩せや骨格要素に強くある場合は、別の治療を組み合わせた方が現実的です。
■ 糸リフト
糸リフトは、皮膚の内側から物理的に引き上げる治療です。頬のたるみが強く、フェイスラインも含めて整えたい方には向くことがあります。
一方で、糸リフトだけで鼻横のほうれい線が完全に消えるわけではありません。たるみ要素には有効でも、溝の深さや皮膚の質感まで一気に解決する治療ではないため、適応の見極めが重要です。
こちらの症例は50代女性です。糸リフトで中顔面の位置関係を整え、ほうれい線の見え方が改善しています。
症例 50代女性 糸リフト

| 治療法 | 向いている悩み | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ボトックス | 笑った時に出る線 | 表情の動きにアプローチしやすい | 無表情のほうれい線には効きにくい |
| 肌育注射 | 浅い線、ハリ低下、乾燥小ジワ | 肌質改善が期待しやすい | 深い溝を単独で大きく変えるのは難しい |
| グロースファクター | 無表情でも残る線、土台の衰え | 自然さ、土台改善、長期的な変化 | 即時的に大きく埋める治療とは役割が違う |
| ヒアルロン酸 | 凹み、ボリュームロス、左右差 | 見た目を整えやすい | 入れ方次第で不自然さが出ることがある |
| HIFU・糸リフト | たるみが強いケース | 引き上げ方向の改善が期待できる | 溝そのものは単独で限界があることがある |
治療法全体を整理したい方は、ほうれい線の治療法の選び方も参考になります。
まとめ
笑いじわとほうれい線は、似ていても考え方を分けることが大切です
笑いじわは、表情に伴って出る線です。
一方、ほうれい線は、無表情でも残りやすいシワです。
実際にはこの2つが重なっている方も多く、「笑った時だけ気になる段階」から「笑った後に残る」「無表情でも目立つ」へと変化していくことがあります。
そのため、単に“シワに効くもの”を探すのではなく、今の自分のほうれい線がどの段階なのかを見極めることが大切です。
ポイントまとめ
・笑った時だけ出るなら、まずは笑いじわ寄りです
・笑った後もしばらく残るなら、肌のハリ低下も関わっている可能性があります
・無表情でも目立つなら、ほうれい線として考えた方が現実的です
・スキンケアやセルフケアは予防や補助には役立ちますが、定着したシワには限界があります
・自然さや土台改善を重視するなら、グロースファクターの考え方が合いやすい方も多いです
ダウンタイムが気になる方は、グロースファクター治療後の経過もあわせてご覧ください。
笑った時の線なのか、無表情でも残るほうれい線なのかで、合う対策は変わります。
口元のシワは、表情の問題なのか、肌質の低下なのか、構造的なたるみなのかで考え方が異なります。特に、笑った後もシワが戻りにくい、無表情でもシワが残るという場合は、セルフケアだけで様子を見るより、一度きちんと見極めた方が判断しやすいことが多いです。
当院では、無理に一つの治療を勧めるのではなく、笑いじわなのか、ほうれい線なのか、その両方なのかを確認したうえで、その方に合いやすい方法をご提案しています。まずは自分に合う考え方を整理するところからでも大丈夫です。












