著者:
西日本初ほうれい線治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科院長
ヒアルロン酸ジュビダームビスタ/バイクロスシリーズ注入認定医師
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ここではヒアルロン酸注射により皮膚が腐る可能性(所謂、皮膚壊死)とその対処方法について解説したいと思います。
ヒアルロン酸注射は全国の美容クリニックで普及している施術です。
基本的に安全な薬剤なのですが、稀に重篤なリスクをきたすことがあります。
その一つが皮膚壊死です。
ヒアルロン酸注射で皮膚が壊死する仕組み
ヒアルロン酸はゼリー状の物質となっています。
皮膚を栄養している血管内にヒアルロン酸が詰まるか、血管外から血管を圧迫することによって血流が途絶えてしまいます(血流障害)。
その状態が続くと徐々に皮膚の色調が変化していき、最終的に壊死します。
皮膚壊死するまでの症状
治療部位が痛む、赤みが続く、皮膚の色が白くなるといった症状があります。
対処方法
皮膚への血流障害を疑った時点で可及的速やかにヒアルロン酸溶解剤の注射、患部を温めて血管を開かせて血流を促すこと、マッサージなどがあります。
皮膚が壊死するまでに対応できれば改善します。
ただし、一旦壊死してしまうとデブリードマンといって、壊死組織を取り除く必要があります。
そうすると見た目上にも身体の負担にも影響が大きいので、組織が壊死する前に早めに対処することが重要です。
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