HYALURONIC ACID & SAFETY
ヒアルロン酸注射に潜む
失明のリスクと
当院の安全への取り組み。
今や、ヒアルロン酸注射は全国の美容クリニックでごく当たり前のように行われている人気施術です。しかし、手軽な施術として広く認知される一方で、極めて稀ではありますが“失明”という重大な副作用のリスクが潜んでいることをご存じでしょうか。皆様に安全に美容医療を受けていただくために、医師の視点から誠実にお伝えいたします。
目次
ヒアルロン酸注射による失明のメカニズム
美容医療が身近になった現在、ヒアルロン酸注射は全国のクリニックで日常的に行われている非常に人気の高い施術です。しかし、その製剤はサラサラとした液体ではなく、適度な弾力を持ったゼリー状の物質です。
万が一、このゼリー状の成分が誤って顔の血管内に入り込んでしまうと、血管を物理的に塞いでしまう可能性があります(血管塞栓)。
顔の血管は網の目のように繋がっています。そのため、注入部位から眼球へ栄養を送る血管(眼動脈)へとヒアルロン酸が流れ込み、血流を遮断してしまうと、視覚を司る網膜細胞に酸素や栄養が届かなくなり、結果として失明に至ってしまうのです。
実際に、国内外の学会や論文でもこうした症例報告は存在します。
美容整形目的で鼻背へヒアルロン酸注射後に眼動脈閉塞を来した1例
リンク先:日本眼科学会雑誌
失明が起こる確率(発生頻度)と高リスク部位
ヒアルロン酸注射によって失明に至る確率は、おおよそ0.008%程度と言われています。これは、私たちが日常生活を送る中で交通事故に遭う確率よりもさらに稀な数字です。
ヒアルロン酸による失明のリスクは「確かに存在するものの、発生頻度としては極めて稀である」というのが医学的な見解です。
リスクが高まる注入部位について
これまでの症例報告を分析すると、血管塞栓のトラブルが最も多く発生している部位は「鼻」です。次いで、眉間、額、そしてほうれい線へのヒアルロン酸注射と続きます。
「目から離れたほうれい線や鼻の注射で、なぜ目が見えなくなるの?」と疑問に思われるかもしれません。しかし、先述の通り顔の血管は複雑に枝分かれし、お互いにネットワークを形成しているため、眼球から離れた部位への注入であっても、逆流などによって眼動脈が詰まるリスクはゼロではないのです。
症状が現れるタイミングと緊急処置
万が一、ヒアルロン酸が眼動脈を閉塞した場合、症状は非常に速やかに現れます。
血流の速度は非常に速く(一説には時速200kmとも言われます)、異常はヒアルロン酸を注入した直後に発生します。
注入直後に視界が暗くなる、見えなくなるなどの症状が出ます。
視力障害と同時に、眼球への強い痛みを感じます。
視力障害や痛みのほかにも、吐き気、頭痛、異常な発汗といった症状を伴うことがあります。
失明が疑われる場合の緊急処置
万が一このような事態が発生した場合、直ちにヒアルロン酸溶解注射(ヒアルロニダーゼ)を投与し、患部を温めて血管を拡張させたり、マッサージによって血流の再開を促すなどの緊急処置を行います。
一度失明状態に陥ると、回復は非常に困難です
大変厳しい現実として、どれほど迅速にこれらの処置を行ったとしても、一度網膜への血流が途絶え失明状態に陥ってしまうと、視力の回復は非常に困難視されています。
リスクを最小限に抑えるための当院の取り組み
一度起きてしまうと回復が難しいからこそ、医療者側には「いかにして血管内に誤注入しないか(予防)」という徹底した安全管理が求められます。
シリンジを引き、針先が血管内に入っていないかを必ず確かめます。
強い圧をかけず、ごく少量ずつ丁寧に注入を行います。
先端が丸く、血管を突き破りにくい針を優先して使用します。
解剖学的に特にリスクの高い部位への注入は極力行いません。
手技において細心の注意を払っております
当院においてこれまで失明などの重大なトラブルは一件も発生しておりません。しかし、血管の走行には大きな個人差があり、経験豊富な医師がどれほど慎重に行ってもリスクを「完全にゼロ」にすることはできないのが美容医療の現実です。だからこそ、常に安全対策に全力を尽くしています。
まとめ
ヒアルロン酸注射による血流障害(失明や皮膚の壊死など)は、発生頻度こそ非常に稀ですが、実際に起こり得る重篤なリスクです。
手軽で素晴らしい効果をもたらす治療だからこそ、私たち医師は常にリスクと隣り合わせであることを忘れず、安全対策に全力を尽くしています。患者様におかれましても、メリットだけでなくこうしたリスク面も正しくご理解いただいた上で、信頼できるクリニック選びの一助としていただければ幸いです。
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当院では、ヒアルロン酸注射をはじめ、患者様のお顔の状態に合わせた安全第一の治療をご提案しています。治療を受けるか迷っている段階でも構いません。まずは現在の状態をお聞かせください。









