笑った時・笑った後のほうれい線
「普段は気にならないのに、
笑うとほうれい線がくっきり…」
笑顔で撮った写真を見て、口元が気になったことはありませんか。「笑った後もほうれい線が残る」「ファンデーションがたまってしまう」というご相談を受けることもあります。
笑うとほうれい線ができること自体は、自然なことです。子どもにも見られるもので、ほうれい線が出るからといって、笑うのを我慢する必要はありません。
ただ、笑うのをやめてもほうれい線にシワがくっきり残る場合は、皮膚のハリや、もともとのくぼみも確認したいところです。
この記事では、笑顔でできるほうれい線と、笑った後にも残るシワの違いを、当院の写真と症例を交えてお伝えします。
こんなことが気になっていませんか?
- 笑うと、普段よりもほうれい線が深く見える
- 笑った後、しばらくほうれい線のシワが残る
- 朝はきれいに仕上がったメイクが、ほうれい線にたまる
- 高いクリームやマッサージを試しても、変わった気がしない
「笑顔は変えたくないけれど、ほうれい線は薄くしたい」。そのお気持ちを大切にしながら、治療を考えていきます。
笑うとほうれい線ができるのは、なぜ?
ほうれい線は、小鼻の横から口元へ続く、頬と口まわりの境目です。皮膚の表面にできる細かいシワとは少し違います。
笑うと口角や頬が持ち上がり、この境目がはっきりします。お肌にハリのある子どもでも、笑えばほうれい線はできます。若い方のほうれい線が目立つ理由も、老化だけではありません。骨格や頬のお肉の厚み、表情筋の動きなどが関係します。

一方で、年齢とともに皮膚のハリや弾力が低下すると、笑った時にできたシワが戻りにくくなることがあります。笑った時の深さだけでなく、笑う前と笑った後のほうれい線も見比べることが大切です。
ほうれい線の基本的な成り立ちは、Cleveland Clinicの解説でも紹介されています。
鏡で確認したいのは、笑った後のほうれい線
まず、普段の力を抜いた口元を見てから、いつものように笑ってみてください。その後、口元の力を抜くとどうなるでしょうか。

笑う前と同じくらいに戻る場合
笑うとほうれい線がはっきりしても、力を抜くと目立たなくなる。あるいは、もともとあった薄いほうれい線に戻る。このような場合は、表情の変化によってほうれい線が強調されていると考えます。
笑った時にほうれい線が見える、という理由だけで治療が必要になるわけではありません。気になる程度や、どのような笑顔にしたいかも伺って判断します。
口元の力を抜いても、シワが残る場合
笑うのをやめた後も、ほうれい線に沿ってシワが残ることがあります。普段からほうれい線がくっきりしている方では、皮膚に刻まれたシワに加えて、鼻横のくぼみや頬のたるみも関係していることがあります。
紙を繰り返し折ると折り目がつくように、表情の動きで同じところにシワができ、皮膚のハリが低下すると、そのシワが残りやすくなります。ただし、写真だけで原因や治療を決めることはできません。実際の表情とお肌の状態を診察で確認します。
ほうれい線が気になるからといって、笑顔を控えなくて大丈夫です。
当院が目指しているのは、表情をなくすことではありません。笑顔の良さを残しながら、気になるほうれい線を改善することです。
クリームやマッサージで、笑った後のシワは薄くなる?
保湿は大切。ただし、刻まれたほうれい線は別です
乾燥すると、お肌の細かいシワが目立ちやすくなります。保湿で乾燥が落ち着くと、口元のつっぱりや小ジワが気になりにくくなることはあります。
ただし、皮膚に刻まれたほうれい線や、鼻横のくぼみを、保湿だけで薄くすることは難しいです。高いクリームを使っても変わらないのは、お手入れを頑張っていないからではありません。
保湿と紫外線対策は続けながら、何を改善したいのかを分けて考えましょう。日焼け止めはSPF30以上を目安に、汗をかいた時などは塗り直すことも大切です。米国皮膚科学会も、保湿と日常的な紫外線対策を勧めています。
ファンデーションがたまる時は、塗り重ねすぎにも注意
笑った後のほうれい線にファンデーションが入り込むと、シワが余計に目立つことがあります。隠そうとして厚く塗るほど、たまりやすくなる場合もあります。
口元は薄く仕上げ、たまった部分には上から重ねず、余分なファンデーションを軽く取り除いてから直してみてください。メイクがたまることだけで、ほうれい線が急に深くなったと決まるわけではありません。
強く揉む、無理に表情筋を鍛えることはおすすめしません
ほうれい線を伸ばそうとして、強くこすったり引っ張ったりするのは避けてください。お肌への刺激になり、刻まれたほうれい線を改善できるわけでもありません。
また、当院では、ほうれい線を薄くするための表情筋トレーニングはおすすめしていません。口元を強く動かして同じ部分に繰り返しシワを作ることが、かえってほうれい線を目立たせる可能性があると考えているためです。普段の自然な笑顔と、無理に動きを繰り返すトレーニングは分けて考えています。
笑顔を変えずに、ほうれい線を改善したい方へ
笑った時に目立つからといって、すべて表情筋の治療をすればよいわけではありません。笑った後にも残るシワを薄くしたいのか、笑う時の筋肉の動きが強すぎるのかで、治療は変わります。
当院では、まず皮膚のハリとほうれい線の深さを確認します。そのうえで実際に笑っていただき、口元を動かす筋肉がどのくらい関係しているかを見ています。

笑った後にも残るシワには、グロースファクター
グロースファクターは、皮膚のコラーゲン産生を促して、ほうれい線を改善する注射治療です。筋肉の動きを弱める治療ではないため、表情を保ちながら、皮膚に刻まれたシワを自然に薄くしたい方に、当院ではご提案しています。
効果は少しずつ現れます。注射した直後に完成する治療ではなく、数か月かけて経過を見ていきます。長く効果が持続することも特徴ですが、強いたるみや大きなくぼみまで、この治療だけで十分に改善できるとは限りません。
笑った時のほうれい線は、年齢や深さだけでなく、左右差によっても注入方法が変わります。ここからは、笑った時のほうれい線に対して治療を行った当院の症例をご紹介します。
20代女性|薄いほうれい線が気になる方の、6か月後
もともと深いほうれい線ではありませんが、笑った時のほうれい線が気になる方です。6か月後には、笑顔でのほうれい線が薄くなっています。
「笑うと目立つ」というお悩みでも、筋肉の動きを抑えるボトックスだけが選択肢ではありません。この方にはグロースファクター治療を行っています。
20代女性の治療内容と経過を見る50代女性|深いほうれい線の、3か月後
頬のお肉の厚みやたるみがあり、ほうれい線が深い方です。治療後は、普段の表情だけでなく、笑った時のほうれい線にも改善がみられています。
このように、たるみを伴う方でも、ほうれい線そのもののシワを治療することで改善する場合があります。どこまで変えられるかは、診察でお伝えします。
50代女性の治療内容と経過を見る50代女性|右側が深いほうれい線の、3か月後
右側のほうれい線が深く、えくぼも右側に強く出る方です。左右の違いを考慮して注入し、3か月後にはほうれい線とえくぼの改善がみられています。
左右で同じ量を注入すればよい、というわけではありません。どちらが深いか、笑った時にどの部分が気になるかも確認します。
左右差を考慮した治療と、その後の経過を見るグロースファクターの治療について
細い針でグロースファクターを注入し、注入後は圧迫します。注入は15分程度が目安です。効果の現れ方や必要な回数には個人差があり、数か月かけて経過を確認します。
現在の料金は、ほうれい線両側180,000円(税込・麻酔代込み)です。リスクは腫れ・内出血・違和感・左右差などです。
筋肉の動きが強く関係する方には、ボトックスを併用することも
ボトックスは、表情筋の動きを一時的に弱める注射です。笑った時に上唇が大きく上がる方など、筋肉の動きがほうれい線を深くしている場合に検討します。歯ぐきが見えるガミースマイルの方でも、実際の表情を見て適応を判断します。
適応がない方に無理にボトックスを使うと、笑った時のほうれい線は少し薄くなっても、笑顔の自然さが損なわれることがあります。ほうれい線だけでなく、自然に笑えることも大切です。
また、当院では、表情筋の動きが強く関係している方に適切に使うことで、ほうれい線が深く刻まれるのを予防することにもつながると考えています。すべての方に予防目的で注射するという意味ではありません。
すでに刻まれたシワと、笑った時の筋肉の動きの両方が気になる場合は、グロースファクターとボトックスを組み合わせることがあります。
30代女性|グロースファクターとボトックスを併用した、1か月後
普段からほうれい線にシワがあり、笑うとほうれい線が強く目立ち、歯ぐきも見える方です。皮膚のシワにはグロースファクター、笑った時の強い筋肉の動きにはボトックスを使っています。
掲載写真は、両方の治療を受けた1か月後です。ボトックスだけで得られた変化ではありません。
併用した治療の内容と、その後の経過を見る20代女性|笑った時のほうれい線に対する併用治療、3か月後
もともとのほうれい線は薄いものの、笑った時のほうれい線が気になる方です。グロースファクターとボトックスを併用し、3か月後にはお肌のハリと、笑った時のほうれい線に変化がみられています。
先ほどの20代女性はグロースファクター治療、こちらの方はボトックスも併用しています。同じ年代、同じ「笑うと目立つ」というお悩みでも、必要な治療は同じではありません。
20代女性の併用治療と経過を見るボトックスの治療について
必要な部位に注射し、注入後は圧迫します。注射自体は1分程度が目安です。効果は数日かけて現れ、3〜6か月程度続きます。持続期間には個人差があり、再治療は効果の弱まり方やご希望を伺って判断します。
ほうれい線ボトックスの料金は両側13,000円(税込)です。腫れ・内出血・痛み・アレルギーのほか、笑顔に違和感が出ることがあります。
症例写真はそれぞれ異なる患者様の経過です。治療の効果や経過には個人差があります。掲載料金は現在の治療料金であり、併用する場合は各治療の費用がかかります。詳しくは当院の料金表をご覧ください。
笑う前から鼻横がくぼんでいる場合は?
鼻横のくぼみが主に気になる場合には、ヒアルロン酸で補う方法もあります。笑った時の写真だけでは分かりにくいこともあるため、普段の表情も一緒に確認します。
ヒアルロン酸はくぼみを補う治療で、筋肉の動きを弱めるボトックスとは目的が異なります。注入量やリスクを含む詳しい説明は、ほうれい線のヒアルロン酸治療をご覧ください。
相談する時は、普段の表情と笑顔の両方を見せてください
「写真だと気になるけれど、診察の時にはうまく伝えられない」という方は、普段気になった時の写真もお持ちください。メールでご相談いただく際には、次の3枚があるとお悩みを伺いやすくなります。
笑う前
口元に力を入れず、正面から。普段のほうれい線の深さや、鼻横のくぼみを見ます。
いつもの笑顔
無理に大きく口を開けず、普段どおりに。どの部分が気になるかもお知らせください。
笑った後
口元の力を抜いた状態を。シワが残って気になる時の様子が分かる写真をご用意ください。
明るさ・顔の角度・カメラとの距離をできるだけそろえ、加工せずに撮影してください。写真はご相談の参考にし、治療が合うかどうかは診察で実際の表情とお肌を確認して判断します。
笑った時のほうれい線について、よくある質問
笑った時だけほうれい線が出るのは普通ですか?
はい。笑うと頬と口まわりの境目がはっきりするため、子どもや若い方にもほうれい線はできます。笑った時に見えること自体は自然なことで、それだけで治療が必要になるわけではありません。
笑った後にほうれい線が残るのは、老化しているからですか?
皮膚のハリや弾力の低下が関係することはありますが、それだけではありません。もともとの骨格やくぼみ、頬のお肉の厚み、乾燥なども関係します。年齢やシワが戻るまでの時間だけで判断せず、笑う前の状態も一緒に確認します。
ほうれい線を予防するために、あまり笑わない方がよいですか?
笑うのを我慢する必要はありません。日常では保湿と紫外線対策を続け、強くこすったり、ほうれい線を伸ばそうと無理にマッサージしたりしないことが大切です。治療をする場合も、当院では自然な笑顔を保つことを重視しています。
マッサージや表情筋トレーニングで薄くなりますか?
すでに刻まれたほうれい線を、マッサージや表情筋トレーニングで薄くするのは難しいです。当院では、強い摩擦や、同じところに繰り返しシワを作るトレーニングはおすすめしていません。保湿は乾燥による小ジワのケアには役立ちますが、深いほうれい線やくぼみを変えるものではありません。
笑った後にファンデーションがたまるのは、ほうれい線が深くなった証拠ですか?
必ずしもそうではありません。乾燥やファンデーションの量、口元の動きでもたまりやすさは変わります。口元は薄く仕上げ、メイクを落とした状態でも以前よりほうれい線が気になるかを見てみてください。
ボトックスとグロースファクター、どちらが向いていますか?
皮膚に刻まれたシワを改善したい場合はグロースファクター、表情筋の動きが強く関係する場合はボトックスを検討します。両方が関係する方には併用することもあります。「笑うと目立つ」というお悩みだけでは決められないため、診察で普段の表情と笑顔を確認します。
笑顔はそのままに、気になるほうれい線を相談してください
笑うとできるほうれい線は、誰にでもある自然なものです。一方で、笑った後にシワが残る、メイクがたまる、以前より気になるというお悩みも、我慢する必要はありません。
診察では、ほうれい線がどのくらい深いかだけでなく、「笑った時のどこが気になるのか」「笑う前の口元はどうなのか」まで伺います。笑顔の印象を大きく変えずに改善できるか、治療でできることと難しいことをお伝えします。

「笑った後のほうれい線が気になる」
そのままのお悩みをお聞かせください
治療名を決めてから来ていただく必要はありません。普段の表情と笑顔を確認し、どんな改善が見込めるか、費用や注意点も含めてご説明します。
当院では、無理なアップセルや不要な治療のご提案は行っていません。説明を聞いてから、ご自分のペースでご検討いただけます。














