
著者:
ほうれい線・シワ治療専門クリニック
大阪Houreisen美容皮膚科/東京Houreisenスキンクリニック
医療法人新月会代表 笹川新也 ドクター紹介はこちら
「笑ったあと、ほうれい線がしばらく残ってしまう」
「昔はすぐ消えていたのに、最近はずっと線が残ってる気がする…」
そんなお悩みを抱える方へ、「笑った後に残るほうれい線の重症度分類」と、それに合わせた最適な対策をご紹介します。
「笑ったあとに残るほうれい線」の重症度分類
「ほうれい線が気になる」と一言で言っても、その進行度や原因は人によって大きく異なります。
そこで当院では、「笑顔後の線の残り方」を基準に、以下の3段階で重症度を分類しています。
重症度 | 主な症状 | セルフチェック | おすすめの治療法 |
---|---|---|---|
軽度 | 笑ったあとにうっすら線が残るが、すぐに戻る。肌のハリ感は保たれている | 鏡の前で笑顔→無表情に戻す→5秒以内に線が消える |
・グロースファクター注射(コラーゲン、エラスチン再生) |
中等度 | 無表情時にも線がうっすら残る。写真や動画で目立つことが増えてきた | 同様のチェックで5~10秒ほど線が残る | ・グロースファクター注射(コラーゲン、エラスチン再生) ・ヒアルロン酸注射(浅い凹みの補正) ・HIFUorRF(リフトアップレーザー) |
重度 | 何もしていなくても、くっきり深い線が定着。線の影が表情の印象を変える | 10秒以上残る/常に明確に見えている | ・グロースファクター注射(コラーゲン、エラスチン再生) ・ヒアルロン酸注射+糸リフトの複合治療 ・深部からの構造改善が必要 |
当院ではこの分類をもとに、「肌質にアプローチする注射系治療」から「構造に働きかけるリフト治療」まで、状態に応じた最適なご提案を行っています。
自宅でできる!ほうれい線の「戻りにくさ」セルフチェック法
「自分のほうれい線って、どれくらい深いんだろう?」
そう思った方は、まずご自宅でできる簡単なチェック方法を試してみましょう。
▶ 鏡の前でたった30秒!今すぐできるセルフチェック
【STEP 1】明るい場所で鏡を用意
自然光が入る洗面所や窓際がおすすめです。
※天井の真下など影が強く出る場所は避けましょう。
【STEP 2】自然な笑顔を3秒間キープ
力を入れすぎず、写真を撮るときのような笑顔を作ってください。
頬が少し上がる程度でOKです。
【STEP 3】無表情に戻す
すっと力を抜いて、普段の表情に戻ります。
【STEP 4】そのまま10秒間、口元を観察
ほうれい線の線や影の残り具合をじっくり確認しましょう。
タイマーやスマホの秒針を見ながらカウントすると正確です。
▶ 判定の目安|あなたのほうれい線はどの段階?
判定 | 線の残り方 | 該当しやすいタイプ |
---|---|---|
軽度 | 5秒以内にスッと消える | 表情ジワが中心。肌にまだハリがあり、弾力性が高い方 |
中等度 | 5〜10秒でじわじわと薄くなる | 肌のハリがやや低下。真皮のコラーゲン減少が始まっている方 |
重度 | 10秒以上経っても明らかに残る/常に線がある | 表情ジワ+たるみや骨格変化も加わり、構造的な老化が進んでいる方 |
左右差もチェックしましょう:片側だけ残る場合は、笑い方や噛み癖の影響があるかもしれません。
朝と夜で比較すると、むくみや疲労による変化も見えやすくなります。
スマホの自撮りモードを使って確認するのもおすすめです。客観的に線の位置や深さがわかります。
「戻りにくい線」は“肌の回復力”の低下サイン
笑顔のあとの線が残りやすくなっているなら、それは「シワが定着し始めている」赤信号かもしれません。
放っておくと、その線はやがて常に目立つ“定着ジワ”へと変化していきます。
気になり始めた今こそ、早めの対策が大切です。
次章では、重症度別におすすめの美容医療の選び方を詳しくご紹介します。
なぜ「笑ったあと」にほうれい線が残るようになるの?
若いころは、笑顔をやめるとすぐに元の肌状態に戻っていたのに、「最近、笑ったあともほうれい線が消えない」そう感じたことはありませんか?
これは、皮膚や皮下組織の“可逆性=元に戻る力”が低下しているサインです。
■ 原因1|表情筋のクセによる“動的ジワ”の蓄積
日々の笑顔や会話で繰り返し使われる「笑筋」「口輪筋」「大頬骨筋」「小頬骨筋」「上唇鼻翼挙筋」「上唇挙筋」などの動きにより、同じラインに負荷がかかり続けることで、ほうれい線が癖づいてしまいます。
最初は笑ったときだけ現れていた線が、徐々に戻らなくなる=静止時にも残るジワへと変化します。
■ 原因2|真皮層のコラーゲン・エラスチンの減少
加齢や紫外線、乾燥などにより、肌のハリや弾力を保つ真皮成分が減少していきます。
その結果、皮膚が“形状記憶”しやすくなり、笑顔で折れた皮膚のシワが消えにくくなります。
■ 原因3|頬脂肪の下垂による構造的な影
年齢とともに「頬脂肪(ミッドチークファット)」が支えを失い、重力で徐々に下垂していきます。
これにより、ほうれい線の位置に影が落ちやすくなり、一度できた溝が定着しやすくなります。
■ 原因4|骨格の萎縮(骨吸収)による皮膚の余り
実は、顔の土台である骨格も年齢とともに小さくなっていきます。特に鼻翼基部や上顎の骨が痩せることで、皮膚や脂肪の“支え”が失われ、ほうれい線の深さが強調されるのです。
▶ 結論:「笑ったあとに残るほうれい線」は、“可逆性の低下”+“構造の崩れ”が原因
ほうれい線が「笑顔のあとに消えにくい」「無表情でもうっすら残っている」という状態は、
“肌質の衰え”と“構造的老化”のダブルパンチが起きているといえます。
だからこそ、スキンケアだけでは難しくなり、医療的なアプローチ(真皮再構築・リフトアップ・ボリューム補正)が効果的です。
「笑顔の老け見え」を改善するには?美容皮膚科でできる対策
◆ 表情ジワに:ボトックス注射
ボトックスでは無表情の際のほうれい線が改善は難しいですが、笑った時に深くなるほうれい線を改善することができます。
ボトックスが表情筋に効くことで、笑う時に働く筋肉の力がマイルドになり、思いっきり笑ってもほうれい線が目立ちにくくなります。
そのため、このテクニックはガミースマイルの治療(笑ったときに歯茎がかなり見えてしまう人)にも使われています。
◆ 真皮の衰えには:グロースファクター治療
真皮層の線維芽細胞を活性化し、内側からコラーゲン・エラスチン再生を促進。
グロースファクターとは、実は元々体内で作られれているたんぱく質のことをグロースファクターと言います。
グロースファクターは、コラーゲンやエラスチンを作る働きをもち、一般的には成人に差し掛かったあたりから急激に減少し、その後年齢を経るにつれてますます減少してしまいます。
皮膚の内側の真皮層に、肌のハリやツヤをだす役割がありますが、そこはコラーゲンやエラスチンによって支えられているので、ここが加齢・紫外線・乾燥によりダメージを受けると、肌の老化が進み、シワ・たるみが進行し、ほうれい線が目立っていきます。
その部分にコラーゲンやエラスチンを正常に組みなおす力のある【グロースファクター】を注入することで、それが栄養素になり自然にふっくらと持ち上げてくれるのです。
肌の深層にある線維芽細胞を活性化し、コラーゲン・エラスチンの再生を促すことで、“シワの根本”から自然に持ち上げるエイジングケア治療。持続力がよく、数年以上~最長10年程度と、長続きします。
◆ たるみによる影には:ヒアルロン酸注入+HIFU+デンシティ
ボリュームロスにはヒアルロン酸で凹み補正。SMAS層の引き締めにはHIFUが有効。
真皮層のコラーゲン育成したるみ改善にはデンシティが有効。
・ヒアルロン酸で凹んだほうれい線やボリュームロス部分にピンポイントで注入し、立体的な若返りを実現。
「ふっくら感」や「左右差補正」にも対応できるカスタム注入が可能です。
ヒアルロン酸は元々、私たちの身体の中にある安全な成分です。
保水機能が高く、細胞同士を結ぶ役割もあります。
皮膚の真皮にも含まれ、肌のハリや組織の弾力性をもたらします。
液体でも固体でもないゼリー状の成分ですが、これを加工しゴルゴラインやマリオネットラインといった皺の部分の真下に注入すると、組織がふっくらするのでシワを薄くする効果があります。
リフトアップレーザー(デンシティ・ハイフ)
ハイフ:皮膚表面へダメージを与えることなく、熱で皮膚の内側から肌を引き締める超音波痩身治療です。
高密度焦点式超音波治療法(high intensity focused ultrasound:HIFU)の頭文字から日本語名でハイフと呼ばれています。
超音波照射の熱作用により、お肌のリジュビネーション(若返り)効果があります。
HIFUは、病院で用いられるエコー検査と同じ超音波という音波の特性を生かし、皮膚の浅い層から深い層までレーザー照射が可能です。
具体的には、表皮の毛穴のタイトニングおよび真皮層の皮膚線維芽細胞を活性化させ、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の生成を行い皮膚の弾力向上、ハリ・ツヤ感のアップ効果があります。
また皮下組織(脂肪層)を縮めて、ボリュームダウン(痩身)効果があったり、SMAS筋膜(表在性筋膜)を引き締め、リフトアップ効果を高めます。
インナーマッスル(SMAS筋膜)にアプローチする非外科的リフトアップ治療。
肌の奥から引き上げるため、たるみによる深いほうれい線やフェイスラインのもたつきにおすすめです。
こちらの症例は30代男性です。ハイフ以外にも併用しているので、大分スッキリされてます。
デンシティ:モノポーラ・バイポーラの2種類のRF(高周波)で、皮膚深部・皮膚表層など、肌全体を加熱します。
コラーゲンの生成による真皮の弾力性を高め、たるみ・小じわ改善やリモデリング効果を発揮します。
安全かつ高出力の照射となりますので、効果の持続期間はおおよそ4~6か月間(最大1年)と長いです。
さらに施術直後から即時的な効果も発揮します。
高出力レーザーで真皮層に熱エネルギーを届け、肌のコラーゲン生成を促進、肌の引き締め(タイトニング)、毛穴改善、小ジワ改善、軽度のたるみによるほうれい線のリフト効果
こちらの症例は50代女性です。口横のもたつき・ほうれい線が薄くなっています。
まとめ
「笑ったあとに残るほうれい線」は、“見た目年齢”を左右するサイン。早めの対策が若々しさのカギ
笑顔のあとにほうれい線が残るようになったら、それは肌の回復力(可逆性)が低下しているサインです。
つまり、「老化の初期段階が始まっている」という体からのメッセージ。
この時期に放置してしまうと、以下のような状態へと進行していく可能性があります:
・笑っていないときでも、線が常に見える「定着ジワ」に
・線の下に影ができ、顔全体が疲れて見える印象に
・加齢によるたるみと合わさり、「老け見え」が加速
逆に、“笑ったあとにうっすら残る程度”の早期段階で対処することで、
・自然な笑顔の印象を保ちつつ
・将来的なたるみや深いシワを予防し
・周囲から「若々しい」と言われる肌を維持することが可能です。
「笑顔のたびに気になるほうれい線」を、その原因(筋肉・真皮・脂肪・骨格)ごとに見極め、段階に応じた最適な治療設計をご提案しています。
「私の線はどういうタイプなんだろう?」と感じた方は、ぜひ一度ご相談ください。
未来の笑顔のために、“今できること”を始めましょう。
当院では、無料カウンセリングにて一人ひとりのシワの状態を見極めたうえで、最適なご提案をいたします。
ぜひお気軽にご相談ください。